今回も、一度考える議論かもしれない。政府は、10月の天皇陛下即位に伴う儀式に合わせ、政令恩赦を実施する方針だという。恩赦は裁判で確定した刑罰を免除したり、失った資格を回復させたりする制度で、国家的な出来事や皇室の慶弔に伴って行われるのが通例となってきた。これは、司法権に対する行政権の介入ともいえるだけに、三権分立の原則と相容れない面がある。政府は今回、比較的軽微な事件で罰金刑をうけ、資格を制限された人の復権を行うとしている。その中で、見過ごせないのは、選挙違反で停止された公民権を回復する復権が多かったことだ。89年は約一万五千人、90年は約4300人に上った。今回も、選挙違反からの復権が多くなると予想される。選挙違反は民主主義の根幹を揺るがす犯罪だけに、安易な救済への批判は当時もあった。同じ事を繰り返してはならない。恩赦には、確定判決の誤りを救済する意味合いもあるという。だが、刑事政策としては中央更生保護審査会が個別に審査して決める常時恩赦や特別基準恩赦がある。仮釈放制度も機能している。こうした仕組みが存在するにもかかわらず、政権が一律に刑の効力を減免する政令恩赦の在り方が今の時代にふさわしいかどうかはもっと議論されてしかるべきだ。かつて、恩赦に民意を反映させる審議機関の必要性が指摘されたことがあった。政令恩赦の存廃について、国民的合意を探る時期にきているのではないか。 皆さんは、どう思われますか?今日本は、どんどん民主主義から離れて来ていると思うのです。

特に、国会においても、ほとんど議論が行われていないし、情報開示も、悪い話は蓋をし、良い話はどんどん開示していく今の姿。この問題も政府の方から提案する議題だと思うんですが、どうですか?