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12日に参院選が公示された。ポイントはズバリ、安倍政権が退陣するかどうかだ。退陣ラインは橋本政権が退陣した1998年の44議席がひとつの目安だが、今回はさらにハードルを下げて、41議席前後での攻防も考えられる。


もしこれが仮に40議席を切って30台のボロ負けということになると、いくら安倍さんでも自民党総裁の座に居座れず、年内に衆議院解散、総選挙になる可能性が高い。この場合は民主党の勢いがそのまま総選挙に繋がるので、一気に二大政党制の流れができるのは間違いない。衆議院の解散総選挙になると、10年後の政治の枠組みを決める選挙になるので、その意味では今回の参院選は国の先行きを占う大事な大事な選挙ととなる。


ところで、7月13日に発表された時事通信の調査によると、安倍政権の支持率は25.7%までに落ち込んでいる。安倍さんはなぜか人気がない。閣僚の相次ぐスキャンダルや失言問題など原因はいろいろあるのだが、原因はそれだけではない。なぜか内閣発足当初から一貫して女性に人気がないのだ。


一番顕著な例はワイドショーの視聴率だ。テレビ関係者によると、安倍さんと昭恵夫人が出てくると視聴率がガタッと下がってしまうという。小泉さんのときはというと、小泉劇場をやれば私が出演しているスーパーモーニングも含めてワイドショーは数字がとれた。退任ぎりぎりまで、小泉政権の5年間がどうだったとか、横須賀時代の特集をやるだけで視聴率がとれた。小泉さんにはそういった人間的な魅力があったのだが、安倍さんには魅力がないのだろう。


さらに悪いことに、松岡農水相をかばい続けて死に追い詰めたことや、後任の赤城農水相が事務所経費で窮地に立たされたことで、追い討ちをかけるように女性からの支持を失った。女性からの支持は一度離れると回復が難しいと言われている。安倍政権の支持率の回復は当分見込めない。


では、なぜ支持率低下が止まらず、スキャンダルが次から次へとおこるのか。実はそれほど難しい話ではなくて、総理が賢くないのなら、賢くないないなりに優秀なブレーンを周囲につければいいだけなのだ。逆に、総理本人が賢いのならスタッフに従順な人間をつければいい。しかし、安倍さんは賢くないのに、自分の言うことを聞かない人間は全て排除してしまった。いまでは安倍さんの言うことに迎合する人しか政権にいなくなってしまい、能力のある人は政権中枢から去ってしまった。


象徴的なのが小泉時代の飯島秘書官だ。赤城農水相なんかは、飯島さんがいたら間違いなく入閣できなかっただろう。もし、入閣のときに赤城が飯島の面接を受けていたら「私は松岡さんの後釜はできません、私の事務所も同じようなインチキをやっているんです」と言うはずである。ところが、安倍さんのブレーンには怖いヤツがいないから、皆ぬけぬけと嘘をつく。


安倍総理は自民党の議員からナメられているのだ。