熱中症にならずなんとか夏を乗りきった人でも、そろそろ夏の疲れが出てくる頃ではないでしょうか。

疲れを残さず元気な身体でいるための鍵は「血流」です。

「血流をよくすると疲れが取れる」とはよく耳にしますが、なぜ血流をよくすると疲れが取れるのでしょうか。

そもそも血流とは?

私たちの身体には、頭からつま先までほとんどの隙間なく血管が張り巡らされており、その長さは、大人でおよそ10万キロ、地球約2周半分にもなると言われています。

「血管には、血液が心臓から全身に送り出される動脈と、全身から心臓に戻る静脈の2種類があります。動脈を流れる血液は、酸素をたくさん含んでいるため鮮やかな赤い色をしており、静脈は二酸化炭素を多く含んでいるので少し黒っぽい血が流れています。心臓から1分間に約5リットルの血液が送り出され、心臓を出た血液は約20秒という速さで全身をめぐります

血管は、心臓に近い太い血管から枝分かれし、網の目のように全身を覆っています。この網の目のように細い血管を毛細血管といい、全身の95%を占めています」

このように全身にくまなくある血管のおかげで、私たちは全身に栄養や酸素を取り入れ、老廃物を体外に排出することができるのです。

疲れを感じるのはなぜ?

私たちが疲労を感じるのは、「これ以上活動を続けると身体に悪影響が出ます」というアラームのひとつとされています。

「身体のアラームには、疲れのほかに、痛みや発熱があります。人間が生命を維持するために、身体の状態や機能を一定に保とうとするホメオシスタス(恒常性)のひとつです」

そのうちの疲れ(疲労)について、日本疲労学会は下記のように定義しています。