こんにちは。
不妊治療をされておられる患者さんが通院する病院や治療院を選ぶ際、
『実績』(妊娠率)
が一番気になるところかと思います。
今の西洋医学の不妊治療専門病院での平均妊娠率は30%弱です。
しかし、鍼灸院や整体院のホームページを拝見すると、
『半年通院していただいた方の妊娠率は60%!!』
など、素晴らしいことが書かれております。
では、
西洋医学の病院で30%に満たない妊娠率が
なぜ鍼灸院や整体院は倍の妊娠率になるのでしょうか?
答えは
妊娠率の対象がそもそも違うということです。
例えば、
治療院に不妊患者さんが
AさんとBさん、Cさん、Dさんの4人みえたとします。
Aさんは5回目の移植でめでたく妊娠。
Bさんは1年通院され4回移植を行うもいまだ妊娠に至らず。
Cさんは通院1ヶ月で移植を1回行うも妊娠に至らず、そのまま離脱。
Dさんは通院1ヶ月で自然妊娠。
では妊娠率はどのように計算されるのでしょうか?
西洋医学の病院では
Aさん・・・移植5回の妊娠・・・妊娠率20%
Bさん・・・移植4回の妊娠なし・・・妊娠率0%
Cさん・・・移植1回の妊娠なし・・・妊娠率0%
Dさん・・・体外受精ではないので除外
4人あわせて体外受精の成績は・・
移植数5回(Aさん)+4回(Bさん)+1回(Cさん)の合計10回
妊娠数1回
ということで妊娠率は10分の1で10%となります。
では
鍼灸院や整体院での場合
Aさん・・・妊娠・・・妊娠率100%
Bさん・・・妊娠に至らず・・・妊娠率0%
Cさん・・・半年通院しておられないので除外
Dさん・・・妊娠・・・妊娠率100%
4人の患者さんの中で
Bさんを除外(半年通院していないため)して3人中2人の妊娠ということで
妊娠率が66.7%になります。
同じ4人をみても
10%と66%という大きな開きが出てしまいました。
なぜ同じ患者さんを対象にしているのに
妊娠率がこのように大きく開いてしまうのでしょうか?
それは
①西洋医学の病院は体外受精の患者さんを対象にしているのに対し
他はすべての治療(タイミングや人工授精、体外受精)を対象にしている。
②西洋医学の病院は体外受精の移植数を対象にしているのに対し
他は患者さん1人が妊娠したかどうかを対象にしている
③西洋医学の病院は体外受精の移植を行えば対象になりますが、
他は半年の通院というフィルターをかけているので移植をしていてもBさんが対象外になる
Bさんは妊娠をされていないため、対象患者数が減り妊娠率が上がる。
もしBさんが妊娠されていれば、妊娠群にはいり妊娠率が上がる。
といったところでしょうか。
都合のよい項目(通院期間や年齢など)でフィルターをかければ
妊娠率は上がります。
しかし、
大抵の治療院はこのフィルター項目は記載しないですし、
母体数も書かないことが多いので、本当の妊娠率はホームページなどを見ても
わからないので、
そこを明確に記載している治療院は信用できるかと思います。
当院も今、
開業してからのデータを出しているところです。
結果が出たらまた記載したいと思います。(成績が良いことを祈ります笑)
いや、やはり
次回は当院の途中経過を載せましょう!
お楽しみに(笑)
ではでは。
千恵鍼灸院
名古屋市東区東大曽根町43ー10カーサ大曽根2階