沖付けダレが泣いている スルメイカ@東京湾 | すべてが絵空事 仙川環オフィシャルブログ

沖付けダレが泣いている スルメイカ@東京湾

7月某日、曇り空の下、釣り友4人で横浜市金沢区からスルメイカ船に乗船。

スルメイカは初めてです。
のど自慢の「キンコンカンコン」みたいなこの道具はなんぞ?





「投入器」と呼ばれるもので、「プラヅノ」という針付きプラスチック棒を一本づつ収納するんだそう。
末端の錘を海に放り込むと、糸でつながったプラヅノが次々と海に向かって飛び出していく仕組み。

いかにも絡みそうですな。しかも、乗船者全員がほぼ同じタイミングで錘を投入する。
もたついて出遅れたら、1投パスせねばならんという……。

しかし、私の仕掛けは、初心者向けのプラヅノ4本ブランコ。
ベテランの使っているものよりはるかに扱いやすいので、なんとかなるでしょう。

東京湾を湾口に向かって1時間ぐらい爆走したところで、船長の合図で釣り開始。
周囲より早くスタンバって遅れず錘を投入したものの、すぐに問題が……。

仕掛けが、海中で両隣と絡んでしまうんですね。
乗船率が高く、両隣との間隔が狭いってのもあるだろうが、たぶん私のせいです。スミマセン。

他にも、筒から飛び出していくプラヅノが袖に引っかかったり、取り込みで糸がぐしゃぐしゃになったり。いやはや、所作が難しい。

しかし、人には学習能力というものがある。失敗→反省→改善を繰り返しながら続ければ、どうにかなるはず。
中乗りさん(事前準備や客の世話をしてくれるスタッフ)に動作確認してもらい、よっしゃ、勝負はここからだ!

ところが、このあたりで船がイカの群れを求めて移動を開始。
大雨の影響か、イカが見当たらないようで、すぐに釣り再開と思いきや、これがなかなか。
おやつのチーカマとジャムパンを食べても、航行は続く。
停まって1投したかと思ったら、また移動。
少ないチャンスをモノにしている人もいるけど、私はあたらない。
中乗りさんにしゃくりのタイミングを指示してもらってもあたらない。
同行の4人で私だけあたらない。

今日はダメかもしれないね。




これも経験ってもんだろう。人は悔しさをバネに成長する。
それに、自然には勝てません。ボウズが嫌なら、釣りするなって話です。
晴れてきたし、ここは気を取り直して、休日を満喫しようではありませんか。

というわけで、「コンテナ船、すごいねー」とか言いながら、東京湾クルージングを楽しんだのでした。



諦めモードで到着した最後のスポット。
仕掛けを指示棚に下ろしたとたんに、ひゃー、アタリが来ましたよ。
いやもうね。これは絶対に、バラせない。バラしたら、悔やんでも悔やみきれん。
万全を期すため、船中への取り込みを中乗りさんに替わってもらって、なんとか1匹ゲットし、
「海水、ブシャー!」されながら、記念撮影。
励まし、教えてくださった中乗りさんと同行者に感謝です。




この日は、普段は数十~100杯釣るベテランも一桁代と苦戦。
ボウズでなかっただけで、よしとしましょう。
「乗船料=獲物の代金」と考えると、恐ろしく高いイカになったけど、釣りで得られるのは、獲物ばかりじゃない。
次回に向けてのスキル、船上の解放感。そして、同好の士との釣り談義はプライスレス。


帰宅後は、とにもかくにも刺身でしょう。
なんじゃこりゃー! このコリコリした食感。
海から食卓までおよそ4時間。鮮度抜群のイカって、こんなんなんか。




約半日後のイカ刺し丼。やや柔らかく、ねっとり。




ゲソは青菜(間引き小松菜)とニンニク塩炒め。
歯切れが違うね。



肝は味噌漬け。


塩で水分を抜いた後、酒で臭みを取り、味噌につけてみました。
これはすごい! あえての熱燗とこの上なくと合う! 

しかし、まあ、アレだ。
綺麗ごとを言ってみましたが、次回はたくさん釣りたいです。
船に持ち込んだのに出番がなかった沖付けのタレ(自作)が泣いてる。