子供は嫌いだった。


というか、全く関心が無かった。



ネコの方がカワイイと思っていた。




結婚する時  夫に子供は作らないと宣言した。

そもそも 結婚したのが42歳の時、今更宣言する必要あるの? って感じだったけどね😂



ところが その頃 親しくしていた 年下の友達が出産した。そしてその子供を 見ているうちに 一瞬、カワイイ!  と思ってしまった!



ほんの一瞬だったのに、何処かで タイミングを待っていたとしか思えない 一つの魂が私のお腹の中に入って来てくれた!


そして、何と44歳にして私は娘を授かった

そう、一ミリの努力もしないで。。。


産婦人科のドクターに ミラクルベイビーと呼ばれた。






娘は可愛いかった。

ネコより 可愛いかった。



子供を欲しいと 全く思った事が無かった私は 

妊娠しても 全く何の実感もなく 、母親になる自覚もなく、どういう風に子育てしようという計画もなく、

アメリカという外国で たった一人で子育てをする事になった。






人間を育てる というのは 大変だった。

私が想像していたのの 100倍ぐらい大変だった。





いきあたりばったり、何の計画もなく生きて来た私は結果、子育ても そのままを押し通す事になってしまったが今回は 勝手が違った。






まず、彼女は私の一部ではなかった。


全く違う個性を持った一人の人間だった。

私の常識が通じない。


世間の常識も通じない。 

強い意志と グルテンアレルギーと ADHDを持ってこの世にやって来た人だった。



私は 物事に捉われない 自由な考え持って生きてきたはずだった。





そのはずだった。








そう信じていた。





ところが 娘が学校に通いだした途端に 私はまるで人が変わったように 世間のステレオタイプのママと同じ目線で娘を見るようになってしまった。




どうして こんな事が出来ないの?






どうして こんな事も分からないの?







どうして 自分の意見をはっきり言えないの?






どうして?









どうして?










どうして?








あ!私のせいだ!








私が無計画に育てたからだ!




絵本の読み聞かせをしなかった。




テレビばっかり見せてた!





知育玩具を与えなかったからだ。



 私の育て方が間違っていたんだ!!!






私の生き方が間違っていたんだ!









私は娘の 足りない所ばかりを見ていた。

欠けている方ばかりに意識が集中していて

それを補う事ばかりを考えていた。




彼女がそのままで完全だという事に 長い間気づかなかった。




私は彼女を 彼女以外の誰かにしようと必死になっていた自分に気づいて ア然とした!









つづく





私の生き方が間違っていたんだ!