やっかい極まりないシアノバクテリアの記録

【概要】
ラン色細菌とも呼ばれる細菌の一種で光合成を行う。原始時代に発生し海中に酸素をもたらした、生命の父(母)とも呼べる存在。海水魚水槽ではリン酸塩が溜まると発生するといわれている。

【ネットの情報】

●水流を当てると弱る

うちのシアノは水流がもろにぶち当たる場所には発生しないが、流れの弱いところに発生するだけで、実質、水槽全体としての駆除の効果はまったくない。

●タカラガイが食べる

特に良いとされるハナビラダカラを複数投入したが増殖速度が半端ないためまるで焼け石に水。効果は体感できず、食べてるところも観察されなかった。

●赤色のとろとろしたものがシアノバクテリア

うちでは赤色、深緑色、緑色、三種類発生していた。これらは同居することはなくどれかが他を駆逐して独占し増えていく。

鮮やかな緑は光量の影響をあまり受けず、増殖スピードが遅い。深緑は分厚い群体を形成していき、暗くなっても消えずに明日までしぶとく残る、そして増殖も速い最悪のシアノ。赤は浅く広く高速で広がるが暗くなると消えていく。

 

あと特殊な赤色のシアノがあり、これは硬い海綿状になって広がる。他のシアノは環境が変わると消えていくが、これは固くなったまま残り続ける。

●タツナミガイが食べる

今のところ、実験する機会なし

●シアノバクテリアは臭い

腐ったニオイとは違うが、ちょっと嗅いだことのないような刺激的なニオイがする。

●照明を弱くすると良い

まさにそのとおり。真っ暗にすると目に見えて消えていき、明らかに光をエネルギーとして増殖しているのがわかる。光+リン酸塩で育つということ。


【うちでの効果的な駆除方法】

いろいろやってみたが、底砂を徹底的に掃除する、これに尽きた。ようは汚泥にたまっているリン酸塩を洗い流すということ。これをやると濾過バクテリアも巻き添えを食らうのだが、これしか抜本的な解決はないように思われる。水替えしただけではまったく効果がなかった。

簡単にまとめるとシアノバクテリアは底砂にリン酸塩(死骸、エサ、糞の分解しきれなかったもの)が一定量たまり、なおかつ光量が多い水槽に発生する。そして底砂と水をきれいにすれば発生は抑えられる。

今後の予防方法は

・すぐ死にそうな細かい生体をなるべく入れないようにする

・当たり前だが生体の数をなるべく絞る

・冷凍ブラインシュリンプなどの水を汚す餌は極力入れない

・光を当てる時間をなるべく減らす

・シアノと無縁でやりたいなら、底砂そのものを使わないのが一番いい

というかんじ。いろんな生き物を飼うのがテーマなのでこれらの策は相反してしまっている。このテーマで貫くなら「底砂をなるべく短いスパンで大洗いする予定を組む」を加えるしかない。

【シアノが発生しない水槽の特徴】


うちにはどの水槽にもシアノが出るのに、汚染が蓄積されてるはずなのにまったく発生しない水槽がひとつだけある。理由は不明。未だに納得の行く推測すらできないでいる。


●キリンミノカサゴがいる


彼の持つ毒が何か影響を与えている?


●ゴカイが多く生息している


多いといっても溢れるほどではないし、底砂を耕してるわけでもないので影響があるのかどうなのか。


●マガキガイ、ウミニナ、スガイ、バテイラがいる


ゴカイと同じように影響を与えるほどのなにかをしているようには見えない。

●まだ一度も底砂を掃除したことがない

ならば余計にシアノが発生しやすいはずなのだが…この特徴は実に皮肉である。


ベントスが多い、土壌環境が完成されている、という特徴に関係はありそうだが、だからといってシアノがまったく出ないなんてことが有りえるのだろうか…。ここまで出ないとキリンミノの毒が全体に影響を与えてるとかないかな?なんてことも考えてしまう。