シニアライフ・相続研究所 30代から考える老後設計 金澤宏冶 -2ページ目

シニアライフ・相続研究所 30代から考える老後設計 金澤宏冶

シニアライフ(セカンドライフ)や相続の問題について書き綴ります。
年金、退職金、少子高齢化、健康保険、後期高齢者医療、介護保険、
相続、終活、老後破産(老後破綻)に備える方法などについての考え方
を読者の皆様と共に考えていきたいと思います。

 京都は桜もすっかり散って、ちょっと暑いくらいになってきました。

 世間ではゴールデンウィークが始まろうとしています。

 そんな中、我が家は荒れています。




 実は私たち夫婦は自宅を売ろうとしています。

 収入が少ない上、借金の返済とこれから子どもたちの結婚資金、住宅資金を生み出すために、今の自宅を売って、小さな家に引っ越し、余剰金を生み出そうとしているのです。

 私もこの危機にうまく対処できず、思考を整理できずに、妻に八つ当たりをしていたようです。

 一方的に自分の考えを押し付け、知らない間に妻を虐待していました。




 私は父から長い間、精神的虐待を受け、自殺未遂まで追い込まれました。

 その私が、今度は妻を虐待していたのです。




 父は母も虐待していました。

 私は母52歳という若さで死んだのは父のせいだと思っています。




 終活カウンセラーは「聽く」ことが仕事です。

 「聞く」でも「訊く」でもありません。

 「聽く」とは中国の王が十四の民族の声を心を一つにして聴くことだそうです。

 私は「聽く」ことなしに、一方的に自分の意見を妻に押し付けていました。

 そして、妻を抑え込み、ある意味、殺しにかかっていたのかもしれません。

 恐ろしいことです。

 この世に見方は妻しかいないのに。




 自分の行動の浅はかさを悔やんでいます。

 エンディングノートには必ず配偶者への想いを書く欄があります。

 そこに通り一遍に「今まで付き添ってくれてありがとう。感謝しているよ。」なんて書くつもりでしたが全く感謝などしていない自分でした。




 難しいカウンセリング理論などは知りませんが、困った人の話を「聽く」ということができれば十分かもしれません。

 「聽く」には自分が平常心でなければなりません。

 また、「聽く」ことに徹しなければなりません。

 「聽く」ことによって、相手が自ずと問題を解決していくことを助けることが終活カウンセラーの役割なのかもしれません。

 最近注目を浴びている確定拠出年金ですが、節税メリットについては良く取り上げられていますが、実際のところ運用面の損益はどうなっているのでしょうか?

 まずは私が2010年4月から約7年間元本確保型商品で運用してみましたのでご報告させていただきたいと思います。

 私が選択した資産の配分は利率保証年金保険(5年保証/日々設定)に50%、利率保証年金保険(10年保証/日々設定)に50%でした。




 掛金総額は 1,808,000円

 運用益は 20,075円

 手数料として差し引かれた金額は 48,431円

(国民年金基金連合会手数料 11,408円、運営管理機関手数料 31,759円、事務委託先金融機関手数料 5,264円)

 差引資産評価額は 1,784,795円

 という結果でした(運営管理機関に問い合わせると複雑な計算をしているため、単純に掛金総額+運用益-手数料=差引資産評価額とはならないとのこと)。




 これを見ていただくと運用益がいかに小さいか、手数料がいかに大きいかが読み取れます。

 その結果、この商品では差引資産評価額が掛金総額を割り込んでしまう結果となってしまうのです。

 これで元本確保型と言われると違和感を覚えます。

 元本確保型で評価損を抱えるというのは面白くないですね。




 しかし、もっと運用益を出して差引資産評価額を掛金総額よりも増やしたいならばリスクを取って投資信託等に掛金を投入せざるを得ないことになります。

 ただし、それは運用がうまくいかなかった場合、運用損を覚悟するということを意味します。

 運用を投資信託等でするということは投資の勉強をしても難しいことが多いです。

 これが悩ましいですね。




 私は、この結果を受けて、少しリスクを取って利率保証年金保険を50%に減らし、残り50%をバランス型(運用スタイルはインデックス、債券重視型)に変更することにしました。

 この商品が入門者用のリスクが小さいものではないかと判断したためです。

 信託報酬も税抜きで0.18%と最低ラインです。

 また、時期が来たら運用結果をご報告させていただきます。

 公的年金(国民年金・厚生年金保険)について不安を持っておられる方は生命保険会社の個人年金保険に関心を持っておられる方も少なくないのではないでしょうか?

 確かに公的年金は今後、実質の受給額は減っていくことが予想されます。

 そこで、正に私的年金として「個人年金保険」はネーミングとしてはうってつけだと思われそうです。




 ここで損得勘定として私が7年半前の2009年(平成21年)10月1日に実際に加入した個人年金保険について計算してみましょう。

 保険料としては年払い120,000円を46歳から60歳までの14回、計1,680,000円を払い込みます。

 それを60歳から10年確定で毎年186,240円、

計1,862,400円を受け取ります。

 ここで計算を単純化するため利息を無視して総受取額から総支払保険料を引くと

 1,862,400円-1,680,000円=182,400円

 の得となります。

 14年間かかって保険料を積み立て、その後10年かかって受け取るのにこの金額では少ないように思われます。

 加入した2009年(平成21年)10月1日現在の予定利率は1.75%。

 対して今日現在の予定利率は0.75%です。

 つまり今から入るともっと受取額は小さくなります。




 ここまで利率が下がると外貨建て個人年金保険に入りたくなる方の気持ちもわかります。

 しかし、ちょっと待ってください。

 外貨建て個人年金保険はリスク性商品です。

 たとえ表面上の予定利率が高くても為替変動によって差益が出ることもあれば差損が出ることもあります。

 そのリスクを踏まえたうえで加入しなければなりません。

 さらに外貨建て個人年金保険は保険料に含まれている手数料が非常に高いので生命保険会社や販売会社の利益に食われているところ大です。




 私がこれからさらに私的年金に加入するとすれば、国民年金基金か個人型確定拠出年金(iDeCo)にします。

 私が勤め人ならば個人型確定拠出年金(iDeCo)にするでしょう。

 国民年金基金もひょっとしたら制度変更があるかもしれないし、個人型確定拠出年金(iDeCo)だって運用損を出すかもしれません。

 しかし、節税効果などを考えると総合的に判断して個人年金保険よりも国民年金基金か個人型確定拠出年金(iDeCo)になってしまいます。




 老後の資金設計は公的年金を主としつつ、私的年金を併用しなければ成り立たない状況になっています。

 また、私的年金に限らず、その他の形での貯蓄もしておきましょう。

 私としては公的年金、私的年金、貯蓄を合わせて総収入の2割程度を老後資金のために充てることをお勧めします。

 それもできるだけ若いうちから・・・つまり少なくとも30代から老後資金の準備を始めましょう。