3月3日は桃の節句(女の子の日)、5月5日は端午の節句(男の子の日)、4月4日はトランスジェンダーの日(おかまの日)。

 子供の生存率が低い昔は、七五三も含めて無事に育った事を祝おうとする風習。女らしくなるために人形を飾るとか、片付け忘れると「嫁に行き遅れる」とか言われる。男らしく強く逞しく育ってと欲しいと兜や鯉のぼりを飾る。これが今までの親心である。この親心が邪魔をするというフジテレビのドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」が面白い。

 男らしく女らしく等の性差的な表現は無くなりつつある。多様性を重んじるようになり、マイノリティ(少数派)をマジョリティ(優位・多数派)が駆逐するような事が起こらないようにするためである。


 嫁に行き遅れるどころか結婚を諦める人が増えているというニュースを多く見る。

 

 戦後に高度成長期を迎え、一億総中流意識となり、専業主婦が増え、子供は高学歴を目指す。この子供たちが団塊世代であり、「受験生ブルース」や「戦争を知らない子供たち」がヒットした。

 この団塊世代の子供(団塊ジュニア)世代にバブル崩壊が起き、就職氷河期の失われた世代(ロストジェネレーション)が訪れる。

 後先考えずに勢いで結婚して幸せな家庭を築いている人もいるが、浪人生でアルバイトを長くやったり、希望しない会社に就職するも「やはり合わない」と辞めたり、就職までの繋ぎで派遣労働を繰り返したり。気付いたら年齢的にも年収的にも結婚は厳しいと考えるようになったのかも知れない。中には「親の面倒を」と考えて親と同居している人もいると思う。

 企業のランクを下げて就職した人。企業にしたら優秀な人材を採用できる時で、それなりのポストにつき、それなりの収入を得て、企業を支える人材になっている人もいる。
 失われた10年(30年?)と言われた時期に企業は「実力(能力・成果)主義」を導入して優秀な人材を確保した。

 この時期はコスト削減で人件費の安い海外での事業展開(含むオフショア)や派遣労働者の活用に力を入れていた。結果的に日本での就職難は長く続いたと思う。
 
 生きるために頑張っている人達である。結婚しない人達に余計な事を言わない高齢者でいたいと思う。まだまだ昭和脳なので。


 タイトル「桃とタンゴに挟まれて」は多数派に挟まれた少数派を表しました。


フジテレビドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」

 上記事内で記載。多様性を必死に理解しようとする父親の親心が面白い。自分の娘がコミケで漫画を売るような活動をしていたら、自分の息子が化粧して男の子と仲良くしていたら。父親役を自分に置き換えて見るとドラマの真意が見えてくると思う。