遅れるイラク治安部隊の育成 | 世界日報サポートセンター

遅れるイラク治安部隊の育成

イラクでのテロは、全く留まるところを知らない。無事選挙は終わったとはいえ、即これが国家の安定につながるとは言い難いのが、現状だ。既に米軍兵士の死者も1400名を超えたそうだ。これも何とも痛ましい現状だ。

こうした中、1日も早いイラクの国家安定のためにも、イラク自体の治安部隊育成が急務となっている。

しかし、ココにもシーア派、スンニ派の対立関係があり、結束はなかなか難しいようだ。
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実戦可能な要員は1万人程度
「質」「量」ともに未熟、士気の低下も
スンニ派の割合増加がカギ


米政府、長期化を覚悟

 イラク国民議会選挙が一定の成功を収めたことを受け、今後一段と重要になってくるのがイラク治安部隊の育成・強化だ。米軍を中心とした多国籍軍が担っている治安維持任務をイラク人に段階的に引き渡していかなければ、米軍の具体的な「出口戦略」も見えてこない。だが、イラク治安部隊は「質」「量」とも未熟で、独り立ちするにはまだまだ時間がかかるものとみられる。(ワシントン・早川俊行)

 「最終的には、イラク人が自分たちの国を守れるようにならなければならない」――。ブッシュ米大統領は二日の一般教書演説で、選挙後のイラク情勢は「新たな局面」に入ったとした上で、今後は「能力のあるイラク治安部隊の育成に焦点を置く」と強調した。

 イラクでの米兵の死者は千四百人を超え、月々の米軍駐留経費四十八億㌦(約五千億円)も重い負担になっている。米国の負担を軽減し、不透明な先行きに道筋を付けるためにも、治安部隊の養成がイラク政策の最優先課題の一つであることは間違いない。

 イラク暫定政府は、軍、警察、国境警備隊などの治安部隊を計二十七万人にまで増やすことを目標としており、米軍が要員の訓練を急ピッチで進めている。だが、米政府が「訓練済み」とする要員数と、実際に治安任務を遂行できる数には大きな開きがあるようだ。

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