誰しも幼い頃、何かに憧れたことはありませんか。
仮面ライダーかも知れないし、ウルトラマンかも知れません。今の子どもだったらなんだろう。ポケモンなのかも知れませんし、中には妖怪ウォッチの影響で妖怪に憧れる子もいるかも。
昔は「早く人間になりたい」という妖怪がいたのに時代も変わったもんです……シミジミ。
さて、私も仮面ライダーや野球選手などに憧れてましたが、もう1つ憧れたものがあるんです。
勘の良い人はもう気付いたと思いますが、そう武士です。侍です。
新聞紙丸めてチャンバラなんてやったんです。でも、私マジにやるんです。で、周りにつきあってくれる友達いなくなって、親父と果し合いしてましたが。
でも、やったことある人はわかると思うんですが、ちゃんばら楽しいんですよ。剣道のように打突ポイントが決まってない戦いは自由度があって楽しいんです。
でも、長じるにつれて人はそんな心を忘れてしまいます。幼い頃の自分と今の自分の間に壁を作り、別の世界に生きているんですね。
そんな私を変えたのが、謙信公祭でした。謙信公祭は新潟県上越市で行われる祭りなんですが、甲冑に身を包んで約2時間行軍。その後、春日山城史跡広場を舞台に川中島合戦を再現するという祭りです。着用から着脱まで約9時間。残暑厳しい8月下旬にサウナスーツを化す甲冑を着用しての行軍と戦に、誰言うとなく日本一過酷な時代まつりと異名が付きました。
私は5年前に初めて参加して、今までにない高揚感と達成感に包まれたんです。いい大人が武者になって夏のひと時を楽しんでいる光景。参加者はかなり真剣です。戦いで繰り広げる殺陣を必死に練習もするんですから。
この時、ふと懐かしい自分にあったような気がしたんです。世間で大人として生きている中で壁の向こうに追いやった幼い頃の自分に。
そして今になって、こうした想いをもつ人は私一人ではないと気づいたんです。なにせ、謙信公祭では毎年会う戦友が何人もできましたから。
ただ、こんな大掛かりな戦イベントは準備が大変です。でも、もっと小規模でもっと手軽に体験できるプログラムが組めないかなと考え始めました。それを事業化できないかなとも思い始めました。
それが、私の考えた戦事業です。
本当は事業をもっと突っ込んで書こうと思っていたのですが、長くなってしまったので今日はこのあたりで失礼します。次回は、具体的に話せる範囲での戦事業のプランをお伝えします。