・韓国の食べ物といえば?
: 辛い(赤い)のが多い
・そう思う理由は?
:有名な韓国料理が赤いのが多いから。でもよーく考えてみたら最近はチーズ系も有名だし、そうでもないのかなー。
・実際は?
:チーズもそうだけど、チーズ以外でも、そんなに赤いものだらけなわけでもない。意外かもしれないが、韓国料理は色のバランスを大事にするため、料理に味のためではなく色のために入れている野菜などもあるほどだ。味においても様々な味が一緒に出るのが好きで、ただただ辛い、ただただ甘いものは好まれない。その流れでいうと、最近韓国では「ダンチャン」が人気がある。甘い(ダン)+しょっぱい(チャン)→絶対おいしいという公式となっている。
・ 認識の違いの原因は?:
「韓国料理=辛い(赤い)」の一般的なイメージがすでに作られていたが、最近日本で辛くない韓国料理の人気が出てきて、既存のイメージに変化が表れている。
以前持っていたイメージが違ったという認識(または、違っているかもしれないという疑問)が、与えられた情報の幅が広がったことで現れた。
ここからも、受け入れる情報の量の多さと、「疑うこと」の大事さがよくわかる。
このテーマで言うと、「辛い物がすべてじゃないかもしれない」というのが「疑うこと」となる。
逆に考えると、まだ韓国料理は辛いモノばかりと思っている人は多いはず。
その差はどこから生まれたのか。
その「疑い」までの道のりには、情報の量があると前述した。まさにその「情報の量」が関係しているともいえる(もちろんそれがすべてだというわけではない。ここはいろんなことを想定し、考えてみる「せんがっのりと」だから、あくまで「考える」練習の一例である)。
日本では一般的に「韓国料理=辛い」という公式が成立されていた。
今はそうは思ってない人でも、最初「そんなことない」と聞いたときはどうしてもあまり耳に入ってこなかった可能性が高い。
「どうせ辛いんでしょう?」、「ごく一部なんじゃないの?」などなど。
そこから、韓国料理には意外と辛くないものの方が多いかもしれない、という認識の変化にいたるまで、どのようなプロセスがあったのか。それに注目してみてほしい。
直接韓国人の話を聞いたり、韓国に行って色々食べた経験からだったり、もしくは本からの知識かもしれない。
その中でも一番可能性の高いのは、ネットだと考えられる。その先入観を持っていない人にはネットをよく使っている世代が多いことからもそれは推測できる。
マスコミよりは幅広いものを見せてくれるネット上の情報などを通して、多くの「赤くない」韓国料理を接することとなり、その中で先入観がなくなっていくのである。
そもそも、先入観というのはできるだけ持ってほしくないものだが、与えられている情報の量が少なかったり、情報源が限られているとどうしても先入観というのは持つようになる。
そこで大事なのは、すでに持ってしまった先入観にも柔軟性を保つことである。
その柔軟性というのは、得られた様々な情報や知識などをもとにその是非を疑ってみること。
そのためには様々な情報をいつでも得られるように様々なことに接することと、それをもとに「疑問を持つことのできる」ように頭の柔軟性を保つことが大事である。
そして、その得られた情報から正しいものを見つけられる「情報リテラシ」を持つことがそのもととなる。
これが「論理的な思考」の一番根本にあるものでり、とても大事な能力である。
簡単に見えるがこれがまたとても難しくて、同じようなレベルや同じようなテーマで考えてもできる時とできない時があったりする。だからこそ様々な角度から考える練習をすることが大事である。
次の話でもまた違う話題から、論理的な思考の練習を続けていきたい。