先日久しぶりに書店に立ち寄ったとき、ある一つの本に目が止まった。
クロミの『歎異抄』
他にもマイメロディの『論語』やハローキティのニーチェなど、サンリオのキャラクターとコラボした古典などの有名作品があったが、私はクロミちゃんが好きなのでこれが特に目に留まった。
歎異抄とは、鎌倉時代の僧・親鸞聖人の弟子の唯円が親鸞の教えをまとめた本だと言われている。
このような本は、歴史や古典の教科書でさらっと見るぐらいしか機会がない(それすらないかもしれない)が、自分が好きなキャラクターとコラボしていたことと、パラパラと立ち読みしたところ読みやすく、後でじっくり読みたいと思って購入した。
読んでいくうちにあることに気づく。
先生と同じことを説いていると。
その歎異抄の一つを紹介する。
上人のおほせにあらざる異義どもを近来はおほくおほせられあうてさふらふよしつたへうけたまはる(略)。
『異義条々 序』
これは、誰にアドバイスをもらうかは、しっかり熟考して自分で決めた方が良いということを説いている。
私が思い悩んでいたころ、友人や心療内科の先生、両親、カウンセラー、そして楽器の先生に相談していた。
相談をすると、皆んな思い思いのアドバイスをくれる。中には優しくて甘い言葉もあり、それに流されそうになる。
そんなとき楽器の先生に、上で述べた親鸞の教えと同じようなことを言われた。
この本には127もの親鸞の教えが書かれてあり、それを一つ一つ読んでいると、まるで先生は親鸞聖人なのかと思うほど言われたことがある言葉が多く載っていた。
たまたま歎異抄とコラボしていたのがクロミちゃんだったが、これもまたひょんな出会いだと思った。

