「駅弁の激戦区、仙台駅の駅弁」を紹介してきました。
太郎の中では、駅弁には二つのくくりがあって、一つは「幕の内弁当」、
もう一つは「企画もの」です。
「企画もの」は、その名の通り、あるコンセプトを基に企画されたものです。
以前、ご紹介した「鮭はらこめし」もこちらの「企画もの」になるでしょう。
「幕の内弁当」の系列は各地にあり、だいたい同じものになるのですが、
仙台だと、この「幕の内弁当」というくくりに入るものの、明確なコンセプトで
打ち出してくるため、「企画もの幕の内」ともいえるものがたくさんでています。
今回、ご紹介するのは「幕の内弁当」の中から、最近、売り出された、
「日本レストランエンタープライズ(NRE)」の「伊達幕」です。
伊達家にはいくつかの家紋がありますが、その一つ、「九曜紋」に倣って、
ご飯と8種類のおかずが盛り付けられています。
中央に「白いご飯と鯛味噌」、一番上を「鮭の仙台味噌焼き」としましょう。
左回りに、「伊達巻」、「地場の青菜三色浸し辛子添え」、「凍み豆腐の煮物」、
「牛肉野菜巻き」、「帆立のかぴたん漬」、「鶏つくね」、「ずんだ白玉団子」。
この8種類のお料理がご飯を囲むようにつめられています。
真ん中に一つ、その周りに八つ並んで、九曜紋の形になっています。
政宗公は美食で知られ、徳川家康、秀忠、家光の三人をもてなした唯一の大名です。
ご飯の周りを囲む料理は、伊達六十二万石の領内から収穫された選りすぐりの食材を
中心に、藩政時代の料理書などを参考として、現代風にアレンジしたそうです。
つまり、政宗公以来の食文化と、米に始まる伊達藩の豊富な食材をもとに
企画されたのが、この「伊達幕」弁当です。
お弁当に入っている料理には、それぞれ、こだわりがあるので、一つ一つ
見ていきましょう。
まず真ん中に白いご飯と鯛味噌。
宮城は米どころで、江戸時代には「本石米」と呼ばれ、江戸町民の消費する米の
七割(一説には八割)が、伊達藩からのものだったそうです。
最近はコシヒカリが有名ですが、ササニシキ、ひとめぼれもおいしいお米です。
ご飯に添えてある「鯛味噌」、「仙台味噌」は昔から有名でした。
とくに、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際には、伊達藩の味噌は朝鮮半島の暑さに負けて
傷むことなく、戦場でもおいしく食べることができたそうです。
保存食として安心できる上に、香り、うまみもある辛口の味噌で、江戸時代から
評判がよかったそうです。
藩主が正月膳で食した「子籠鮭(こごもりざけ)」という料理があったそうで、
「鮭の仙台味噌漬け焼き」をこの料理に見立てて、一番上においてみてください。
このお弁当の彩りからも、料理好きの政宗公の姿が浮かんできませんか?
「伊達巻」の名前の由来、ご存知でしょうか?
「伊達もの」とか「伊達じゃない」などという言い回しがありますが、これも
政宗公の時代に生まれたものだそうです。
朝鮮出兵の折、「馬揃え」という閲兵式の際に伊達家の軍は派手で奇抜な装束で
現れ、人々の賞賛を浴びたそうです。
また、政宗公のいでたちが派手好みであったことなどから、などのこともあったと
思いますが、こうして「伊達者はおしゃれ」という評判が生まれたようです。
「伊達巻」は、普通の卵焼きより味も見栄えも豪華なので、「伊達」な卵焼きを
巻いたものとして、この名前がついたそうです。
仙台は寒い土地ですが、ほぼ一年を通して、青菜が取れます。
一般的なほうれん草、小松菜などのほかに、せりやちぢみ菜などもあります。
とくに、ちぢみ菜は仙台の伝統野菜で、冬の寒い中とれるほうれん草で、普通の
ほうれん草より甘みが強いです。
その季節ごとの伝統野菜を使い、「地場の青菜三色浸し辛子添え」が作られます。
「凍み豆腐の煮物」に入っている凍み豆腐ですが、実は、政宗公が米沢から
転封された岩出山の特産品です。
さらに、岩出山の凍み豆腐はほかとちょっと製法が違うそうです。
凍み豆腐は名前の通り、凍らせて熟成させるのですが、岩出山では凍らせたあと
水につけて解凍し、水分を搾るのだそうです。
こうすると灰汁などの雑味が抜けるため、凍み豆腐本来の味が際立つそうです。
日本で初めて料理書に牛肉料理が記載されたのは、伊達藩の料理書なんだそうです。
それにちなんで、「牛肉の野菜巻き、アスパラ添え」が入っているそうです。
また、「帆立のかぴたん漬け」ですが、「かぴたん」はポルトガル語で「船長」を
意味します。
一般には「南蛮漬け」といったほうが分かりやすいでしょう。
江戸時代にポルトガル人が長崎に伝え、全国に広まったということで、一般には
小魚を揚げて入れることが多いですが、帆立が使われ、ひとひねりしてあります。
鳥の肉は政宗公の好物で、出陣の際は必ず鶏の鍋を食べて戦いに臨んだそうです。
それにちなんでの「鶏つくね」だそうです。
もっとも、当時はキジやウズラなどの山鳥が主流だったそうです。
仙台を代表する甘いものに、「ずんだ」があります。
これは、枝豆をすりつぶして作る餡ですが、もともとは政宗公が出陣の際に、
「陣太刀(じんたとう)」で枝豆を砕いて食したとのエピソードから、「陣太刀」が
ずんだに転訛したのだそうです。
それにしても、それぞれの料理にいろいろないわれやこだわりがあります。
もちろん、ほかの駅でもこだわりのお弁当があるのでしょうが、「伊達幕」、
ただの幕の内弁当ではありませんね。
太郎はお酒が好きなので、まずは、煮物やおひたし、つくねをおつまみに、
ビールを飲みながら景色を眺め、新幹線の中で楽しんでいます。
缶ビールを飲み終わったところで、ご飯にかかります。
おかずの種類がたくさんあるので、ビールの肴にいただいたあとでも、おかずに
困ることはありません。
最後に、コーヒーかお茶を飲みながら、ずんだ団子をいただいて、あとは
目的地につくまでのんびりします。
全体の量としては、女性なら、おなかがすいているとちょうどいいでしょう。
男性には、ビールとコーヒーがつけばちょうどよいくらいだと思います。
お値段は、1100円です。
新幹線での旅のお供に、ぜひどうぞ。
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