わたくし、台中市の義母、日本名「梅」(うめ)さんへ定期的に電話をかけている。



電話といっても、一昨年スマホデビューを果たした義母と無料通話アプリを使い、話している。



開口一番聞くのは、いつも義母の健康状態のこと。実の両親、そして義父もすでに他界しているので、血の繋がりはないものの、親的存在と言えるのは今や義母・梅さん一人だけだ。



だから義母には、いつまでも健康で、うんと長生きしてほしいのだ。





梅さんさんは一時期、ガマガエルのような体型になり、階段の上り下りがたいそう辛がっていたが、



食事療法と積極的に運動に取り組んだことが功を奏し、今ではスッキリとした体型を取り戻して、運動能力も向上した。





そんな梅さんを2020年の東京五輪に呼びたいと考えている。五輪観戦は何も東京へ行かずともできる。



サッカーの一部試合が仙台にも充てられる予定なので、その時は義母に少しでも五輪の雰囲気を味合わせてやりたい。





義母は、日本統治時代、日本教育を受けた父親(わたくしから見ると義祖父)により梅(うめ)と命名された。義母自身も日本名のそれを誇りにしている。



普段は閩南語しか話さない義母。気を使って、わたくしと駄弁るときだけ北京語を話す。(但し、閩南語訛りが相当きつい)



義母と四六時中一緒にいる姪っ子は、その影響をモロに受け、彼女の話す北京語もごく数年前まで言葉の節々に閩南語訛りが出ていた。  



その後、小学校入学し、同級生たちや先生と接しているうちに自然に矯正されたようだが。





カラオケを趣味としている義母。歌うのは全て閩南語演歌。行きつけの店が数軒あり、わたくしも台中宅を訪問した際は必ずといっていいほど連れて行かれる。



台中という土地柄、わたくしも場に相応しく、できるだけ閩南語曲を歌うようにしている。



さて、天気が良ければ、今日も梅さんは、どこかのカラオケ店で歌っているはずだ。