皆さんは「優しさ」とは何だと思いますか?
もし大切な友人が「不安だ」と訴えていたとしたら、あなたならどうしますか?
例えば
その友人の家族が病気で、検査結果が出るまで不安なんだと訴えていたら?
失恋して酷く傷つき落ち込んでいたら?
誰かに裏切られ落ち込んでいたら?
仕事のストレスや急な環境の変化で酷く狼狽していたら?
悩みの種類によってかける言葉も、タイミングも異なるかと思いますが、
大切な人が不安になっていたら、その不安を減らしてあげたい、と思うのが自然では無いでしょうか。
これまで夫婦相談を受け、多くの夫婦の関わり方を見てきましたが、
互いの想いがうまく噛み合わず、互いに相手へ優しくなれず、片方が攻撃的になり片方が防衛に入っているパターンが非常に多いです。
一見すると攻撃的な側が「悪者扱い」されることが多いのですが、攻撃的になる側にもそこに至る背景があります。
とても単純な言葉で表現すると「優しくしてもらえなかったから」攻撃的になるのです。
最初の問いに戻ります。
「優しさ」って何なのでしょうか?
人により、その人にとっての優しさの形は変わるので「たったひとつの正解」はありません。
しかし、いくつかの共通点はあります。
•「大切な人」に価値を感じていること。
•相手に対して、あなたは心を大切にしてもらう価値があるんだよ、ということを言葉だけではなく行動で示すこと
•自分の利益だけではなく、相手の利益を重んじること
•多少の自己犠牲を払うことを苦にしないこと
※これは私の自論であり、全ての人に共通するわけではありません。
現在、夫婦関係で(特に、妻側)どちらか片方が怒りっぽく、キレやすいとしたら、そうなるまでの過程で何度も「私には価値が無いんだ」と打ちのめされてきたかもしれません。
人はマイナスの関わりを与えられるとマイナスで返すものです。
その逆に、その人にとってのプラスの関わりが出来ていたら、プラスで与えることが可能になります。
「妻が怒りっぽい」
「些細なことで妻がキレる」
このように感じている方は、「自分はこれまで、妻に思い遣りをもって接してこれただろうか?妻が苦しい時に寄り添い、労いの言葉を掛けただろうか?」と自問自答をしてみてください。
もちろんカウンセリングでは、このようなご夫婦に「旦那さんだけ変わってください」というアプローチはしませんし、奥さんにも努力して頂くことは沢山あります。
それでも人は「やっと分かってくれた」という感覚や「もしかしたら望みがあるかも」という希望の光が無ければ、これまで優しくしてくれなかった相手に対して「努力して自分も変わろう。相手に与えてみよう!」なんてスタートラインにすら立てないものです。
現在進行形で相手との関係性が拗れている方は、自分は優しく出来ていたか、相手を思い遣り行動で示す事が出来て居たのかと自問自答してみましょう。
夫婦関係が離婚寸前まで拗れて居る場合は特に、当事者だけでは話し合い自体が難しいため、是非第三者に相談することをおすすめします。