前回記事の続きです。


前回記事はこちら↓
前回の記事では「夫婦関係修復した夫婦は、例外なく他罰他責をやめた」と書きました。

カウンセリングの中で
修復を心から望むなら、他罰他責をやめなければいけませんよ、と私が話すと

他罰、他責をやめる
というのは相手を許すと言うことですか?
私が悪いということですか?
どう考えても相手がおかしく無いですか?

と、質問されることがあります。


この質問自体が
誰が正しくて誰が悪い
という「良い悪い」「許す許さない」という白黒思考から生まれたもので、
右か左かという概念が強いということになります。

そのような白黒思考は、様々なものを白か黒か、右か左かで評価しようとする為、怒りや恨み、不満を抱きやすくなるのです。

他罰他責をやめる
というのは、
理不尽な事をされたにも関わらず無条件に相手を許す
ということではありません。

「あんな事をされたから私は傷ついた」
「あの人を許せない!!」
「どうして私があんな目に遭わなければならなかったんだろう」

このように考えている時
大嫌いなはずの相手(過去の夫、妻の姿を含め)のことを想起し、思い出したくもない辛い過去の感情を何度も再現する事に時間を費やしている事になります。

他罰他責をやめるという事は、相手を想起し恨みに費やす時間を「別の時間に置き換える」ことです。

なんであいつはちゃんとやらないんだ!!
なんでちゃんとやってくれないんだ!!
あの時もそうだった!別の時だって…
と悶々と考えている時間を
「まあいいや」
「今日の夜ご飯何食べようかな〜」
「そういえば、あの時の◯◯面白かったなぁ」
「読もうと思っていた本を読もう」
こんな時間に変わったとしたら、行動も変わります。



相手を恨み
過去を恨む時
根っこにあるのは「こんな事、起きるべきではないのに…」という信念であったりします。

しかし人生には人から傷つけられることや裏切りは
限りなく「絶対」に近い確率で起き得ることなのです。

傷付いた
苦しかった
悲しかった
分かってほしかった
寂しかった

その当時1番分かってほしかった気持ち
当時やりたかったけどできなかったこと(言えなかったこと)

これらの事実をありのまま肯定する事が
他罰他責を手放す第一歩なのです。

カウンセリングで◯◯という心理療法をするから人を恨まなくなるという単純なものではなくて、
クライエントの中で沢山の気づきがあり
より生きやすい思考へと変容していきます。

物事の捉え方を変える事が出来たら
過去の捉え方さえ変わります。

捉え方を変える代表的な心理療法が「認知行動療法」です。

私がご夫婦に行うカウンセリングは、
ただ分析して、原因に対して心理療法を行うという形式的なものではなく
受容と共感をベースに、突破口を共に見つけていくようなものです。

突破口の形も人それぞれ
夫婦それぞれの形があります。

まんまるだったり、直線的だったり、複雑な形だったり、三角や四角など…

突破口という出口を見つけたら、
クライエントがそこに辿り着き、クライエント自身の足で新しい世界へと抜け出すために
ひたすら支援し続けます。

時には軌道修正しながら
時には励ましながら。

まず、カウンセリングで「クライエントを責める」という事はありません。

クライエントを責めるというのは、
カウンセラーとしてではなく、カウンセラーをしている人間の価値基準でしか無いからです。

カウンセリングを受けて「責められたような気持ちになり、毎回落ち込む」という現象が起きるとしたら
そこはカウンセリングではなく
「上司に出された課題•資料を作成し、採点を受けに行くような」場所かもしれません。

また、正解を求め、その「欲しい答え」を貰えなかった場合もそのような事が起きる可能性があります。

占いジプシーに陥るような人がその例です。
※占いジプシーとは、自分の望む鑑定結果が出るまで占い師を渡り歩くことです。


夫婦カウンセリングはとても難しい事は事実です。

夫婦カウンセリングに通い続けるご夫婦は「何とかしたいけど方法が分からない」という方々ですから、
その方法さえ分かれば、みるみる修復していくご夫婦といますし、方法の前の段階で躓くご夫婦もいます。

心のどこかで「こんな奴と仲良くしたくない」と思っている場合、そもそも「修復とは何か」というところから煮詰めていかなければなりません。

夫婦関係でお悩みの方は、どちらか一方が市の相談窓口や児相、弁護士の無料相談などを受け、解決の糸口が見えないのでカウンセリングを最後の砦として頼ってこられます。

夫婦関係で悩み、過去に夫婦カウンセリングを受けた当事者として願うことは
「もう死にたいとか全てを投げ出したいと思うまで一人で抱え込まずに、早めにカウンセリングに頼って欲しい」という事。

もっと、カウンセリングの敷居が低くなるといいな…と心から願っています。








本日いらっしゃったお客様から、またお祝いを頂きましたえーん

本当にありがとうございます


皆さんご自分の事でも精一杯なはずなのに、こうして祝ってくださるという、そのお気持ち、思い遣りの気持ちがありがたいです。

温かい気持ちになりましたおねがい