前回(実話:崩れ行く関係 第二話(耐え忍ぶ日々))の続き
妻のアルバイト先は、ガソリンスタンドではなかったのだ 。
調査報告書によると妻は、とある雑居ビルに入っていった
調査報告によると、その部屋には複数の若い女性が出入りしているとのことである
妻は1時間、2時間すると、その部屋から男性と共に出て自動車に乗り出かけていいく
更に、調査員が妻の乗る自動車を追跡していくとホテル街へ入り、妻は一人でホテルへ入って行った
その後、1時間程度で一人でホテルから出てきて、先ほど一緒にいた従業員と思しき男性の車で、また同じ雑居ビルの部屋へ入っていく姿が写っていた。
調査員が雑居ビルの部屋番号と住所を調べ、他女性の行動も調べた結果
デリバリーヘルスであることが判明した
まさか妻が風俗のアルバイトをしているなんて
ガソリンスタンドっていう話だったじゃないか
なんでなんだ、何故だ!怒りと悲しみを抑えながら調査報告書を最後まで読み会社を後にした
その日の晩、夫は妻に何か不満はないかと尋ねた
話の展開によっては風俗でのアルバイトの件について言及しようと考えていたからだ
妻は不満なんてないよ、普通の生活でしかない、そう答えた
妻のいう普通の生活とは何なのか、なぜ、風俗でアルバイトをしているのか全く理解が出来なかった
高鳴る鼓動を抑え、意を決し、妻に言った
お前、全部知っているんだぞ、なんで嘘をつくんだ!
妻は逆切れしながら、急に何のこと!いい加減にして!と言った
夫は、調査したことや風俗でアルバイトをしていることを告げた
すると妻は、開き直ったかのように言った
だって、あたしも女なのよ、あなたと何年もセックスしてないしさ、それにお金稼げるんだからいいじゃない、少しでも若い間に使えるものは使っとかなきゃ損でしょ!お前も、風俗に来る客も、みんな馬鹿、男はみんな馬鹿ばかり!大声でそう言い放った
その後、これまでの夫婦関係について深夜まで話し合った
風俗のアルバイトを辞め、一度落ち着いて生活するとの約束もした
1か月、2か月、3か月、半年、1年と時間は過ぎて行き
いつしか、このような出来事も過去になっていった
しかし、それと同時に、妻との関係は悪化していった
会話は最低限度の会話だけになり、ただの同居人と化していた
そんなある日、妻が女性特有の病気で入院することとなった
妻は夫に入院することを入院する前日まで何も言わなかった
夫は、どんな病気で命の危険があるのか気にはなったが、これまでの関係もあり聞けずにいた
翌日、妻は早朝から一人で病院へ行き、手術を行い一週間程で退院して帰宅した
妻は終始無言で態度が更に悪く変わってしまったのだ
夫は、妻の態度を無視し続けた、動揺したり話しかけたらきっとまた怒鳴り散らすだろうと考えたからだ
一週間経っても二週間経っても妻の態度は変わらなかった
夫は自分がなにか悪い事でもしたのか考えたが見当もつかなかった
妻が荒々しい態度(扉を強く閉めたり、物を乱暴に扱ったり、威圧的にため息をついたり)が日常化していた
妻の態度が悪化して7か月を過ぎた頃、夫は用事があり、出かけようとした際、自動車の鍵がないので探していた
夫がいくら探しても自動車の鍵が見つからないので、妻に、ねぇ、車の鍵知らない?と尋ねた
妻は無言でダイニングテーブルの新聞の間から自動車の鍵を取り、夫に投げつけた
鍵を投げつけられたことで夫が投げつけることないだろ!と大きな声で言った
すると妻が、うるせんだよ!テメぇーの鍵ぐらいテメぇーで管理しろ!
夫は激高しながら、お前の態度はなんなんだよ!と言い、口論に発展した
それがきっかけとなり、更に互いが避けるようになっていった
それから2か月後、妻は子どもを連れて勝手に家を出た
「これが、妻が家を出た際の出来事と理由、夫が耐え忍んできた事実である」
続きは次回。