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        鏡開き

  ◇
  今日1月11日は鏡開きの日である。
  正月に年神様にお供えした鏡餅を今年1年の健康や
  幸せを願って家族みんなでいただくのだと言う。
  ほのぼのとした日本の文化である。

  ◇
  朝七時、お腹が空いた。
  とりあえず、食事をする部屋のカーテンを開け
  暖を入れる。
  お湯を沸かしているところにおじいちゃんが
  新聞を持って入ってきた。
  規則正しい食欲旺盛な91歳である。

  お歳に似合わず現代風の生活習慣を
  全うしているおばあちゃん。
  今日は日曜日と決め込み娘共々起きてくる気配がない。

  起きた気配はおばあちゃんに届いているはず。
  二階のおばあちゃんの娘は、
  夕べ寝られなかったとかなんとか言って、
  布団からなかなか出てこない。

  僕の1日が無くなる。

  やむおえずとは言え、実際行くのだが、
  「会社へ1時間ほど行かなければいけない」
  の言葉で
  なんとか8時少し前には朝食にありついた。
  しかし鏡餅には至らなかった。

  ◇
  4時45分起床、5時15分暗い中魔除けの
  火花を確かめ出発する。
  石笛・祝詞・万歩計を携え完全武装である。
  寒い、風がまた寒い、
  北西の空の雲間におぼろで大きな月が、
  公園の大きなぼんぼり外灯を
  はるかにしのぐ明るさと大きさだ。
  雲間の雄大さとおだやかでほのぼのは、
  母親のふところに抱かれて眠るを思う。


  ウオーキングと少しのジョギングそして
  柔軟体操に移行すること1時間余り。

  石笛を吹くころ、

  東南の空がかすかに明るくなってくる。
  その明るさは研ぎ澄まされた冷たさで、
  これから出かける仕事場への父親の
  厳しくもたくましさを伺う。

  まだ朝日は見えない。
  休日の30分のゆとりで帰宅する。

 
  写真
  器は昔々七基の窯があった田舎の畑から、
  十数年前に拾ったものだが、二個の火打ち石が
  納まって、使いだしたのはいつのころか記憶にない。
  小さいころ、遠足とか、運動会とか遠出の時に、
  母が火打石をカチカチとたたき無事を願い
  見送ってくれたのを想いだす。