

“ ゆ と り ”
このひらがな、字体そのものに安らぎを覚える。
年の瀬、最後の一つ前の竣功検査を受検する。
書類検査が順調に通り、午後から現場検査へ、
十二月もまもなく終えようとする時節、
太陽が、青空が、そして雲が天空に映える。
絶好の小春日和に、全て順調に推移する。
このゆとりも多くの背後の助けにより成しえたものと感謝している。
ふり返って、
この工事の施工は全て夜の連続作業、
書類はペーパーボックスに無造作に入れられている。
手がまわらないためである。
検査の日をお願いして五日間延伸していただいた工事である。
現場の施工はYさんが、毎日欠かさずきめ細かに報告をよせる。
そして、
竣功書類の作成はこのブログでかって登場したK君にお願いした。
Yさん、
報告が風邪声の時には代わってやりたいと思った。
そしてそれを乗り越え、
現場を無事仕上げた報告には声がはずんでいる。
誠に“あっぱれ”としか言いようがない。
K君、
手いっぱいの自分の仕事を抱える中、二つ返事で引き受ける。
積もり積もった三月分の書類ボックスに、苦難の一週間が始まる。
監督員とYさんともくもくキャッチボールを繰返す。
それは必達の執念に似ている。
実技を伴う資格試験の準備に時間はとれなかった。関
自分のことを後にして仕上げる。
この大きな心、
男の中の男とはかような人をいうのだろう。
今時ほんとうに珍しい人物だ。
南仙台の現場検査を終え、次の会議まで時間がある。
ゆったりとした時間にしよう。
写真
太平洋がすぐ近い名取川沿いに車は走る。
かって伊達家の海の台所として栄えた閖上(ゆりあげ)漁港へ、
灯台がわりに目印にしていたとも伝えられる、
堤防脇の30mにおよぶ松並木は数十本、
威風堂々真っ青な空に冴えて圧巻だ。
葦の中洲、そして遠くに群をなした白鳥だろうか、たわむれている。
ぜいたくなひと時、よく生きた一年がよみがえる。