東北に、今年も田植えの季節が到来しました | Re START from 仙台

Re START from 仙台

仙台在住、通信インフラ整備を生業としている人間の、東北人の生活、東日本震災に関するレポートです。


先週末、義母の実家で、今年も田植えがあり、

その手伝いに行っていました。


義母の実家は、薬莱(來)山(やくらいさん)の麓にある、

加美町(かみまち)という、宮城県の北部にある町にあります。


震災後、初めて会うこともあって、

向こうの人たちと、最初は地震の話ばかりでした。


ただ、内陸に位置することもあって、

建物の影響もあまりなく、

また、農家ということもあって、

野菜や米の備蓄は万端で、

ガソリンは、農耕器具のものを流用し、

お風呂は、灯油式で、灯油の備蓄があり、発電機もあるし、で

そんなに不自由はしなかったようです。


こういうとき、農家は強いですね。


こちらには、毎年、仕事の都合がつく限り、

田植えと稲刈りの際には、手伝いに行くようにしています。


別に、頼まれてやっているわけではなく、

いつも米や野菜ををタダで分けてもらってるからというのもありますが、

まぁ、、好きなんですね(笑)


作業が終わった後は、立てなくなるほど、凄く疲れ切っちゃうんですけど、

その後、皆でご馳走を囲んで、飲む酒がこの上なく旨いんです。


ちゃんと生きてるって、実感がするんです。


農作業の真似事で、自己満足しちゃってるだけかもしれませんが、、。


ところで、田植えって、

田植え機でスイスイ、と思うでしょう?

実は、そんな簡単でもないんですよね。


まずは、ビニルハウス内で育てた、

苗のケースの積み込みです。

1ケース、数kgはあります。

1つずつ、専用の棚に積み込んでいきます。


Re START from 仙台

この後、苗ケースを積んだ、軽トラック、トラクターで、

田んぼの植えたいところ近くまで持っていき、

1ケースごと、専用のパレットに移し替えます。

1つずつ手作業です。


Re START from 仙台


次に、このパレットを田んぼまで持っていきます。

もちろん人力で、1パレットずつ運びます。


Re START from 仙台


そして、田植え機にこのパレットを積み込みます。

1ケースずつ、運転者に渡していきます。

くどいですが、あくまで、人力運搬です(笑)


Re START from 仙台

ここから、ようやく田植え機で苗を植えていきます。


で、下の人は何をしているかというと、

田植え機が通ったあとの荒れた田んぼを均しているんです。

機械が通るあとを、いちいち均していかないとダメなようです。

ぬかるんだ田んぼに足をとられながら、、

見た目以上に、きつい作業です。


Re START from 仙台


田植え機の運転者も、

こうやって肥料ケースに、肥料を補充していかないといけません。

5分くらいもすると、すぐになくなってしまいます。

肥料の袋は一体20kgあります。かなり重たいです。


Re START from 仙台


この繰り返しを延々と行います。

田植え機に稲を満載しても、すぐになくなってしまうので、

そのたびに苗ケースからパレットに移し、

田植え機のところまで、狭いあぜ道をヨッコラ、ヨッコラ、と、

苗の補充に、何回も足を運びます。

この運搬作業が、半端無いです。


そして、まだ、あります。


田植え機では、全部植えることが不可能なんです。


角の隅が、機械の大きさの分だけ、どうしても残ってしまうんですね。

ここは手で植えます。


Re START from 仙台



この角の隅部分を、こちらの人は「シマッコ」と呼んでます。


このシマッコ植えは、なぜか爺ちゃん婆ちゃんの出番です。

若い人がやったら一発で腰を悪くしてしまうから、とのことだそうですが、、。

うーん、、、。


Re START from 仙台


Re START from 仙台


まだまだ小さく、可愛らしい苗です。

秋までには、まだいろいろと作業があるようですが、、、。


沿岸部、浸水した田んぼ、

被災した農家の人たちのことを思うと、

本当に、胸が痛いですが、


今年もちゃんと実りますように!!!


「がんばれ東北」の思いも込めて!!!




最後まで、長々と閲覧ありがとうございました m(_ _ )m