心理カウンセラーの大塚統子です。

愛される人でいる秘訣の一つに、「ご機嫌でいること」があります。

人は「私といて楽しそう」な人がそばにいると気分がいいので、ご機嫌な人と「一緒にいたい」と思うものです。

とはいえ、わかっていても、「どうして〜してくれないの？」と不機嫌になってしまうことはありませんか？

◆「どうして〜してくれないの？」の心理

例えば、「どうしてすぐにLINEを返してくれないの？」「どうして次のデートを決めてくれないの？」とか、「どうして〜してくれないの？」と不機嫌になっていませんか？

「どうして〜してくれないの？」と不機嫌になる時に感じていることを翻訳すると、「私が愛されていると感じさせてほしい」「私が大切にされていると感じさせてほしい」ではないでしょうか。

そして、それができないから、「私は悲しい」「私はさみしい」と訴えたくなって、「どうして〜してくれないの？」と言いたくなっているのかもしれませんね。

どうやら、私たちが不機嫌になる理由のひとつは、「愛されていると感じたいのに、感じさせてもらえない」という不満にあるようです。

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ここで、残念なお知らせなのですが、相手にいい気分を感じさせてもらおうとすると、どうしても相手の態度に振り回されてしまいます。

いわゆる「他人軸」になってしまうんですね。

他人軸から抜け出すには、自分軸を取り戻すことです。

その方法の一つとして、「私の機嫌は私が決める！」と、自分の機嫌の決定権を取り戻しましょう。

・感じている気持ちは「私が」感じている（人に感じさせられているわけではない）

・「何を感じるか？」は私が決めることができる

この2点を理解できると、機嫌の決定権を自分自身に取り戻すことができるでしょう。

◆ご機嫌を取り戻す方法「愛された感覚とつながる」

次に、不機嫌な状態から抜け出して、ご機嫌を取り戻す方法を紹介していきます。

不機嫌でいる時、私たちは殺伐とした世界を感じています。

「愛情がない」「善意がない」「優しさがない」、「気分を良くするものなんてどこにもない」と誤解しているようなものです。

だからこそ、もう一度、愛情や善意や優しさに反応する心を取り戻したいわけです。

その方法のひとつは、「愛された感覚とつながる」です。

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ちょっと考えてみてくださいね。

・あなたを愛してくれた人がいるとしたら、誰でしょう？

・あなたを大切に思ってくれる人がいるとしたら、誰でしょう？

もちろん、今のパートナーが愛してくれたことを思い出してもいいでしょう。

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かつて、私は、こんな体験をしたことがあります。

沖縄に行った時に、占い師のおじさんから、こう言われたんです。

「あなたをずっと気にかけてくれている人がいるね？誰か心当たりない？」って。

ふいに、母方の祖母が浮かびました。

赤ん坊だった私をあずかって育ててくれて、随分前に亡くなった人です。

祖母が私に言ってくれた言葉も、してくれたことも、正直なところ記憶はあいまいです。

けれども、愛された感覚だけは、確かに「あった」んですね。

祖母を思い浮かべたとたんに、涙が込み上げてきました。

そして、その涙は、あたたかいものでした。

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不機嫌な時、「私を愛してくれる人なんてどこにも居ない！」と思いがちです。

でも、愛してくれた人が「いる」と思って探すと、必ず愛された記憶に辿り着けるはずです。

何もできない赤ん坊が、誰の愛もうけずに育つことはできませんから、必ず愛された記憶が「ある」はずなんです。

そして、愛された感覚とつながることができると、心があたたかくなっていきます。

安心感や、誰かと思いが通じている感覚などが感じられるでしょう。

そんな気持ちになったなら、もう不機嫌の世界から抜け出しているのではないでしょうか。

私たちが愛される人でいるには、あたたかい感覚を味わって、いい気分でいることが大切です。

◆ご機嫌を取り戻す方法「愛される理由に意識を向ける」

ご機嫌を取り戻す方法、もうひとつは「愛される理由に意識を向ける」です。

不機嫌でいる時、「あの人のせいでイヤな気分」になったと、自分の周りにいる人たちを「私を傷つける存在」にしてしまいがちです。

そして、深層心理では、相手を「私を傷つける存在」にしている自分のことを、「そんなふうにしか思えない自分ってどうなの？」と無意識的に責めてしまいやすいのです。

ご機嫌を取り戻すためには、周囲の人を「私を傷つける存在」ではなくて、「私を愛する存在」に感じられる心の状態に戻していきたいわけです。

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それには、こんなやり方を試していただければと思います。

何かあるたびに、「私は愛されている、なぜならば？」と自分に聞いてみてください。

例えば、こんな感じです。

「私は愛されている。なぜならば？」

「こうやって表現できる場所が与えられているから」とか。

たくさんの「自分に与えられたもの」に気がついてみましょう。

「私は愛されている。なぜならば、働く場所があるから。」

「私は愛されている。なぜならば、友達がいるから。」

「私は愛されている。なぜならば、話を聞いてくれる人がいるから。」

「私は愛されている。なぜならば、笑顔を向けてくれる人がいるから。」

「私は愛されている。なぜならば、ご飯が食べられるから。」

などなど。

また、自分自身が持っているものを、再認識するのもいいでしょう。

「私は愛されている。なぜならば、自分で決められるから。」

「私は愛されている。なぜならば、変わってもOKだから。」

「私は愛されている。なぜならば、自分で選べるから。」

などなど。

かつて、子供時代にはできなかったことも、今の自分には「できる」と思えたら、それもご機嫌の材料になるでしょう。

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「私は愛されている、なぜならば」の問いかけに取り組むと、私たちの脳と心は、一生懸命に「愛されている理由」を探し始めます。

自分がラッキーな理由や幸せな理由に、意識を向けることができるでしょう。

私たちは、ついつい「愛されないことを証明しよう」として不機嫌になってしまいます。

ご機嫌でいるためには、「愛されていることの証明」の方に意識を向けることが必要なようです。

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「愛された感覚とつながる」「愛される理由に意識を向ける」は、両方とも自分で取り組めることです。

人に左右されない自分軸で、ご機嫌が生み出せる方法です。

どうか、ご機嫌でいられる時間が増えますように。

そして、あなたの大切な人と、いい気分を分かち合うことができますように。

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78.「どうして〜してくれないの」と悩む