二人で毛布にくるまり、


カセットコンロを持ってきて、


その上に、台所から探し出してきたフライパンを置き、


お湯を沸かす。


お腹がすいているかどうか、自分でもわからなかった。


ただ、何となく、食べなければいけない、と思った。


途中のコンビニで買ってきたカップめんにお湯を入れる。


買ってきてよかった。


二人で何をしていいかわからず、


ポツリポツリ会話しながら、


カップめんを食べる。


隣の部屋は、クローゼットの荷物が散乱している。


暗くてよく見えないが、


天井に近い上の棚に入れていた、


思いスピーカーや音響機材が、すべて落ちていた。


駄目になったとか、そういうことを考える余裕がなく、


ただ、こんな重いものが落ちたのか、と呆然とした。


物を除けて布団を敷き、


強い余震に怯えながら眠った。


後日聞いたところ、眠れなったという知人が多くいたが、


私はすぐに眠ることができた。