4回目の給料日約1か月過ぎた最終日に辞める事にしました

 

去る者追わずの業界は後を引く物は何も有りません

自分の後にも何人かの新人が入っては出て行きました

 

軽く同部屋の方や雇用主に挨拶を済ませ翌日朝に駅へと向かいました

行き先は此処より東の大都会と決めてます

意図は有りませんが賑やかな所の方が現実逃避に向いているからです

 

結局所持金は二万円にも満たない額でしたが上出来だと思ってました

駅では各駅停車を選び乗り込みます

費やす時間を気にする理由も有りませんから各駅で十分です

 

何度かの乗り換えを済ませ目的の駅に到着したのは夜に成る頃でした

街は色鮮やかなネオンの看板に照らされ眩しいくらいに賑やかです

幾らか安そうな個室ビデオ店を探し当て泊まる事にします

 

多少のお金が有りますから急ぎ仕事を探さなくとも良いかと考えます

選んだビデオを見終わる前に昼間の仕事に慣れた身体は睡魔に負けて眠ります

仕事の時と同じくらいに目が覚め簡易シャワーで身体を起こします

 

持ち込んだカップ麺で朝ご飯を済ませ退店し街へと繰り出します

会社員の方や仕事に向かうであろう人々を横目に歩き周ります

 

この頃の自分の服装は大体作業着の上下に作業用靴(登山靴の様なごっつい奴)です

デニムにシャツやアウターの時も有りましたが昼間にうろつくと

高確率で警官に職質に合っていたので作業着が多く成りました

何故かは分かりませんが作業着の方が職質は少ない傾向でした

 

安宿に成りそうな店や色々安そうな店を気にしながら散策しました

ドンキは有ったと思いますが以前入った時安い印象は残っていませんでした

ひとしきり歩いて定番のマックで軽く腹を満たします

 

以前働いて風俗店などが有る地域に足を運びます

昼間の時間は余り人も無く客引きも目に付きません

知った店は無くなっていて少し寂しい気もちに成ります

 

駅周辺に戻ります目にしたパチンコ屋の看板に吸い込まれてしまいます

フラッと入って勝てる事は無いと十二分に分かっているのに

遊戯出来るお金が有ると後先考えずに入っていました

 

勝てるかも知れない 何を基準に思い込むのか依存の思考でしょう

勝った試しの無い自分は何時もの様に小銭に成るまで使ってしまいます

数百円の小銭が入ったポケットに手を入れ店を後にします

 

賑やかなネオン看板を見ながら周辺の公園を探す事に成ります

たった一日で働く前の無一文に逆戻りです

負けてお金を失った事は悔しく後悔しますが

今の置かれた現状に不安が起きないのは神経が病んでいたのでしょう

 

見つけた公園は有名な大きな公園でした

夜なのに人が歩きベンチに座っている人などを見かけます

なるべく人が居ない場所を見つけ荷物を枕にベンチに横に成りました