うつ病と診断されたけど、薬をだされただけで診察はおしまい。

あなたは通院で、不安になっていませんか?

うつ病の治療方法は、大きくわけて、薬と休養の2つ。それだけ? と思うかもしれないけど、とても大切なことなんです。

 

治療に一番大切なもの。それが薬

「心の病」と言われがちなうつ病ですが、実際には、脳の中の神経伝達物質の伝わり方に問題があると考えられています。それを修正するために必要なのが、薬です。

処方された薬は、ちゃんとのみましょう。

 

効く薬は人それぞれ

薬にはいろいろな種類があって、どれが自分に合う薬なのかは、のんでみなければわかりません。のみ始めても副作用が出てしまい、他の薬に変えることも。

あなたの症状に合う薬が見つかるまで、時間がかかるかもしれません。でも、薬の種類はたくさんあります。いつかきっとあなたに合う薬が見つかるでしょう。

 

自己判断では薬をやめないで

なかなか効果がでなくてもどかしい、つらいという気持ちから、薬を途中からのまなくなってしまう人がいます。それではうつ病は良くなりません。

自分に合う薬が見つからないつらさは、よくわかります。私もそうでしたから。それでもあきらめずに、薬をのみ続けることが大切です。

 

薬だけじゃダメ。絶対に必要な「休養」

治療に必要なのは、薬だけではありません。

薬以上に難しいのが、休養すること

あなたは休めない人間になっていませんか?

 

休めないから治らない、の悪循環

休養が必要といっても、仕事を休むとかやめるとか、現実的に難しい場合が多いと思います。

 

私がうつ病を再発したとき、仕事がとても忙しく、休むなんてとても言い出せない状況でした。週に1日しかない休日に、会社から電話がかかってくるのは当たり前。薬はのみ続けていましたが、体調は悪化していくばかりでした。

 

会社に勤めている人に限らず、主婦や学生でも、休めない人は多いです。

でも、休まなければ、うつ病は治りません。休む勇気を出してください。元気を取り戻したいのなら。

 

休養から焦りがうまれても

休んでいる間に、世間から取り残されているような感覚になることがあります。もっとがんばりたいのに、と思う人もいるでしょう。

休養しているあなたは今、療養をがんばっているんです。怠けているわけじゃありません。

 

早く治したい、早くまた働きたいという焦る気持ちはわかります。

私自身も、いまも焦ってしまうときがありますから。

でも、うつ病は薬をのんで休めばすぐに治るというものではないんです。良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ、時間をかけて治していく病気です。

 

うつ病の治療に、焦りは禁物。

あなたも私も、うつ病を治すために、ゆっくり休みましょう!

 

うつ病といってもいろんな症状があります。

自分は本当にうつ病なの? って思ってしまうこと、ありますよね。私もそうでした。

 

うつ病について不安に感じていることを、少しでも減らしましょう。

ここでは私なりの「うつ病とは?」という定義をお話します。

 

うつ病の症状は、こころと体にあらわれる

うつ病というと、気持ちがふさいで落ち込むイメージが強いと思います。もちろん実際にそういう症状はあるんですが、それだけじゃありません。

まるで風邪をひいたときのように、体にも症状があらわれます

では実際にどんなものがあるのか、みていきましょう。

 

精神症状と身体症状の特徴

  • 精神症状:無気力、無関心、自分に自信がなくなる、自分を責める、趣味が楽しめない
  • 身体症状:眠れない、食欲がなくなる、いつも体がだるい、頭痛、吐き気

これらの症状は、すべて私自身が経験したものです。

ここに書いたもの以外にも、まだまだたくさん心身の変化が起こるうつ病。怖いですよね。

どうしてこんな病気になってしまったのか、そう考えたくもなります。

 

うつ病の原因は1つじゃない

仕事や家庭のストレスが、原因としてよくあげられます。しかし、うつ病の原因を1つだけにしぼるのは難しいともいわれています。

実際には、意識していなかったいくつもの要因が積み重なって、うつという病気になります。だからこそなかなか気づきにくくて、1つのストレスを取り除けば治るというものでもありません。

 

私の場合は、遠距離恋愛という最大のストレスがあったところに、仕事のプレッシャーも加わって、うつになったと考えています。朝、仕事に行く前にシャワーを浴びていて、理由もなく涙が止まらなくなって困った、なんてこともありました。

 

早期発見、早期治療

いま思えば、涙が止まらなくなったときにすぐに病院へ行くべきだったのでしょう。

うつ病は、早い時期にみつけて、早く治療を始めること。これが大切だといわれています。

うつになるまでにかかった時間=うつを治すのに必要な時間、そんな例え方をされることもあります。

 

うつ病ってやっかいなものですが、あきらめず、根気よく治療を続けましょう。

少しずつ、ゆっくり、治していきたいですね!

私がうつ病を発症したのは、26歳の夏でした。

何か大きなきっかけがあったわけではありません。

自分の中にたまっていくストレスが限界を超えたそのとき、病気となって表れたのです。それはまるで、コップに注ぎ続けた水が、いつかあふれてしまうように

 

 

うつ病になって病院に行くまでは、なんとなく仕事に行きたくない日々が続いていました。

仕事が楽しくないわけではなく、特に人間関係のトラブルがあったわけでもありません。でも今になって思えば、仕事のストレスはたまっていたのでしょう。

 

もう1つ、プライベートでは、遠距離恋愛の真っ最中でした。

3年お付き合いした彼が突然ニュージーランドへ留学すると言い出したのが、うつになる約1年前。

すでに心が冷めかけていた私は、別れてくれと何度もお願いしました。が、彼には聞き入れてもらえず、私の望まない遠距離恋愛が始まったのです。

 

それから1年後。

私は会社へ行けなくなりました。

 

朝起きて仕事へ行こうと思っても涙が止まらず、体は鉛のように重い。

私なんかが仕事に行って何になるのか?

会社は自分のことなんかどうせ必要としていない。

いや、世の中全部にとって、自分は不要な存在だろう

そんな考えが頭の中をぐるぐる回っていたのです。

 

そう思う一方で、「これは病気だ」と私は感じていました。

泣きながらタウンページをめくり、精神科の病院へ次々に電話をかけまくり。大きめの広告が出ているメンタルクリニックは、どこも予約でいっぱい。

そして何軒めかでめぐりあえた病院が、今でもかかりつけになってます。

予約なしでも診察してもらえるという安堵感と小さな不安に包まれて、私はすぐに家を飛び出しました。

 

初めての精神科に、怖いという気持ちはまったくありませんでした。ただ、助けてほしい、そんな思いだったのです。

診察室で話した内容は、今でも覚えています。

望まない遠距離恋愛で疲れきっていること。彼がそれをまったく理解してくれないこと。仕事ではクレーム処理が多く、ストレス解消に出かける元気すらなくなってしまったこと。

 

先生は話をすべて聞いてくれて、つらかったですね、と言ってくれました。

私はあふれる涙をぬぐいながら、どうしても元気になれない、どうしたらいいのかと尋ねました。

この時初めて、うつ病は薬で治すものだと知ったのです。

 

 

初めて処方された薬は、パキシル10mgだったと思います。私はその薬をのみ、もう大丈夫だと喜びいさんで次の日は仕事に行きました。

けれどやはり、調子が悪い。

うつ病の薬は効果が現れるまで時間がかかる、とネットで読んだので、2、3日は様子を見ましたが、気分は沈んだまま。体調も思わしくない状態でした。

 

4日めにまた病院へ行って、薬が効かないと相談。副作用が出ていなかったので、薬を倍に増やしてもらいました。

これで会社に行ける。その時はそう思いました。

けれど事態はそんな簡単なものではありませんでした。

私の長い長いうつ病との付き合いは、こうして始まったのです。

 

薬を増やしてもらったことで、これでまた仕事ができるようになる、そう信じきっていた私。

一人暮らしで生活費を稼がなきゃいけない上に、仕事は時給制だったので、休んでばかりもいられません。

多少気が重くても、行けばなんとかなる、そう信じて出勤しました。

 

けれどまずつまずいたのは、地下鉄でした。

それまでは気にならなかった朝の通勤ラッシュで、急に気分が悪くなり、途中下車。

少し休んでからもう一度乗ると、今度はなんとか目的の駅まではたどり着きました。

 

駅のトイレでもう一度休み、それから会社へ。

自分の席に座り仕事の準備をしていると、なぜか手が震えていることに気がつきました。

頓服薬を飲み、仕事を始めたものの、次に襲ってきたのはひどいめまいでした。

 

なんとかなると自分をごまかそうとしても、それを許してくれないほどの激しいめまいです。

仕方なく上司に相談し、会社の医務室で休ませてもらうことになりました。

昼まで休みましたが体調は回復せず、結局この日は早退しました。

 

このパターンが、3日続きました。

そしてようやく私は、自分がまともに働ける状態じゃないと、はっきり自覚したのです。

自分でそれを認めるのは、ひどく勇気がいることでした。

 

働けないとわかれば、休むしかありません。

それを上司に相談することも、すごく勇気が必要でした。

親しい友人以外に自分がうつ病だと告白するのも初めてです。

上司は少し驚いていましたが、月末までの約半月を休んでいいと言ってくれました。

 

これで一安心、とはいかないのがうつ病の難しいところです。

休みを実家で過ごそうと考えた私は、両親に病気のことを話すために、かなりの勇気を振り絞りました。

結果的には受け入れてはくれたのですが、最初のうちは互いの距離感がつかめず苦労したものです。

 

そして7月も終わりに近づいた頃、私はまた1つ、決断を迫られます。

職場へ戻るのか。このまま休むのか。

自分の体調が回復とは程遠いと気がついてはいました。

休む勇気。そしておそらくは、その先には辞める勇気が必要だと、わかっていました。

 

8月と9月を休ませてもらう、と勇気を出した結果。

会社の答えは、9月末での契約期間満了をもってその後は契約はしないという、契約社員の私には絶望的な、けれど予想通りなものでした。

 

仕事がなくなれば、生活はできません。

8年暮らした都会を離れ、実家のある田舎へ引っ越す以外には、もはや選択肢はなかったのでした。

たくさんの友人と離れるのはつらく、それでも関係が切れないと信じる勇気をもって、私は一人暮らしの部屋を引き払いました。

 

 

うつ病によって職を失い、住むところも失って、抜け殻のようになった私は、実家でぼんやりと暮らし始めました。

発症からここまでの3ヶ月間が、今思えばとてもつらかった気がします。

台風の中に1人で傘もささずに立っているような、そんな精神状態でした。

 

けれど明けない夜はないのです。

私がそれに気づけるようになるのは、まだずっとずっと先のことですが。