♯1

1赤羽のナレーション、ぼやけたクリスマスツリーのアップ


「僕はクリスマスが嫌いだ。なぜなら昔からツイてない。今年もそうだろうと思いながら過ごす。」


2赤羽の幼少期(回想)、クリスマスツリーがクリアになる、子供の笑い声

女性「さぁそれでは椅子取りゲームをしましょう!音が止まったら椅子に座ってくださいね!」

子供達「はーい!」

音楽が鳴る、〜🎵

バタッ!!!

女性「赤羽くん?!」


3事務室、薄暗い、赤くぼやける。

サンタ「...くん?...ばねくん?...赤羽くん?」

赤羽目を覚ます

サンタ「大丈夫かね?これプレゼントだよ」

プレゼントを受け取る赤羽くん

子供達はみんな帰った後


4大人になった今の赤羽志道、勤め先の会社のオフィス、電話で話す。

赤羽「はい、承知しました。原稿が完成しましたらそちらにデータを送信しますのでご確認頂いてよろしいでしょうか?はい、失礼致します」

電話を切る

林 結羽、宮崎 和友、寺尾 卓に向かって話す。

赤羽「〇〇さん“会社名”には今連絡したのでまた何かあったら教えて欲しい」

宮崎「分かったよ〜お疲れ様〜😊」

林こちらを見る

林「....」

寺尾はデスクに向かい何か書いている


5他の部署から要 嵩志が入室する

要「しどう、仕事終わった?飯いかね?」

要 飲みのジェスチャー

赤羽「いーつーもーのー?」

要「そうそう!」

赤羽「ちょ待って、帰る準備してすぐ行く」


6飲み屋、カウンター席に赤羽と要、 

ビールと焼き鳥と枝豆

赤羽「...でさぁ...で...」

仕事の話をしながらビール飲む

要「あ、そだミオちゃんとどうなの?」

微妙な顔の赤羽

赤羽「なんか良く分かんないんだよねケラ」

赤羽「休みの日何してるか分からないし、会ってもインスタに載せる写真に夢中で」

赤羽焼き鳥食べる

要ビール飲む

要「会ってる意味なくね?w」

赤羽「まぁ...ね...」

赤羽のスマホの振動、スマホ見る

赤羽「う、わ、さ、を、すれば〜」

要「おぉ...」

赤羽のスマホのライン、

山本 ミオからの「次いつ会うー?」


7帰り道、街の真ん中で赤羽と要は解散

赤羽酔いが回る、交差点に近い大通りで吐く

赤羽「おぇ...飲みすぎた...」

一条「...大丈夫ですか??」

広告入りのティッシュを差し出す赤い帽子の一条 

赤羽「ありがとう」

中華料理〇〇のティッシュを受け取る

無事帰宅



#2

1次の日、外回りの赤羽、店舗に広告掲載の営業、

スーツ姿で書類を持ちながら説明中

赤羽「これが今週の冊子です、このサイズとこのサイズ、白黒かカラーが選べて1ヶ月でこの価格です。中部全域に配置されるので多数のご連絡が見込めると思います」

従業員「上のものに伝えておきます」

赤羽「ありがとうございます!あ、こちら(冊子)と私の名刺もお渡ししますので広告掲載の際にはご連絡いただけますと幸いです」

「営業中のお忙しい時に失礼いたしました」


2赤羽がいないオフィス

上司「赤羽はー?外回りかー?」

宮崎「そうです!連絡はきてたんですが、外回りに移動させるの忘れてましたすみません、、、」

と言いつつ、急いでホワイトボードの所に行き、退社から外回りの所に磁石を移動させる

林はスマホでインスタにいいねをしている

林が上司に「あ、俺が代わりにしましょうか?」

上司「じゃあ林に頼むかー」

寺尾は電話を受けている

寺尾「はい、今赤羽は不在でして、代わりに内容をおうかがい致します。はい、はい、、、〇〇に変更ですね。かしこまりました。伝えておきます。はい、失礼致します。」

電話を切った後に付箋にメモをし、そのメモを赤羽のデスクにあるPCに貼る


3外回りを終えて昼食タイムの赤羽、快晴、噴水のある公園で照り焼きチキンのレギュラーサイズのパニーニ、ドリンクセットを食べる

スマホ画面にはミオからLINE「次の休みランチしようー!」

返事は後にして、週刊ジャンピングのアプリを開く、“巨人鬼術ピース”を読む、ニヤニヤする、読み終わり

ミオにLINE返信する「👍」


4休みの日、赤羽と山本ミオはランチ、パンケーキのお店、時間通りの赤羽と少し遅れてミオが到着

ミオ「待った??」

赤羽「全然!」

店員が来る、水を二つ置く

ミオ「ワイキキセットください」

「何飲む?」赤羽に聞く

赤羽「烏龍茶かな」

ミオ「じゃあ私もそれで!」

話をし始める

ミオ「うちの店に新しいフェイシャルの機械が導入して、スタッフ間で試してるんだけど、どう?違う?」と言いつつ赤羽に顔を近づける

赤羽「うーん、ちょっと違う...かな...?」

話は変わり

ミオ「...でさぁ、大島ちゃんが店を辞めるんだけど、オーナーがスタッフ全員に白い花を配りだして...団結の白い花だーって、匂いがキツい花プレゼントされてもさぁ、、、」

目線がずれる赤羽

赤羽「あ、きたよ」

店員「お待たせ致しましたワイキキセットです、ご注文は以上で宜しいでしょうか」

ミオ「はーい」

ミオ「ねぇ見てー!」

両手にもったフォークでパンケーキについていた苺を刺し、自分の顔のあたりに持ってくる


ミオ「パンケーキも入れた状態で撮ってー♡」

カシャ

赤羽が写真を撮る

ミオ「ありがとうー♡」

ミオ大きな口を開けて食べ始める

烏龍茶をのむ赤羽


✖️✖️ 


5一条の視点(時系列が#1-4)

夕方の栄の交差点、端の方に蓋の開いたダンボールが二つ、中には広告のティシュが沢山入っている、

赤い帽子の一条とS君の二人が会話、

S「先輩〜今日もよろしくっす!」

一条「今日も眩しいね〜」

S「またまた先輩〜、先輩こそサンタ帽似合うっすね〜!」

一条「なんか恥ずかしすぎん?」

S「仕事だでね〜w今日はこのバディでお送りしましょう!」

Sがティッシュを何個か手に持つ

ささーッと道ゆく女性に声をかける

S「お姉さんティッシュどうっすかー?」

受け取る

S「ありがとーございまーす!」

一条もその横で同様に始める、歩く人の邪魔にならないように声をかける、人の横から覗きこみ笑顔で

一条「良かったらどうぞ」

というような感じでダンボールの中の数を減らしていく

時間が経って夜

一条「あれ...?凄いグラデーション」(小声)

S「ん?なんすか?」

一条「あ、あの人大丈夫かな?」

S「あぁヤバそうっすね〜」

一条「ちょっと行ってくるね。ここお願いしていい?」

S「うっす」


6かがんでいる赤羽に近づいて声をかける

赤羽「おぇ...飲みすぎた...」

一条「...大丈夫ですか??」

一条ティッシュを差し出す、受け取る赤羽

赤羽「ありがとう」

持ち場に帰ってきた一条

一条「吐いてて苦しそうだったからティッシュ渡してきたわ」

S「今まさに正しい使い方が出来そうっすねw」



#3

赤羽視点に戻る

1クリスマス直前の朝、赤羽は会社に出勤、先に出勤していた宮崎がおどおどしている、宮崎が赤羽に気がつくと急いで近寄る

宮崎「あ、赤羽!さっき赤羽の担当の取引先様から連絡が来て掲載の内容が違うって...」

赤羽「え???!!!!」

宮崎「まず僕が謝ったんだけど、早急に確認して再度連絡した方がいいと思う..」

赤羽「分かった、ありがとうすぐ確認する」

赤羽、発売された求人ドーナルを確認する

頭をかかえる、上司のところに報告に向かう

赤羽「すみません。私の確認不足で掲載内容が違いました。今から先方に謝罪の電話をし、店舗に行こうと思います」

上司「わかった、菓子折り持っていきなさい」

赤羽「はい...」

頭を下げ、デスクに戻りすぐに電話をかける


2商業施設内のとあるショップ、菓子折りをもった赤羽が店舗に入る、



赤羽「この度は大変申し訳ありませんでした、掲載前の最終確認を怠った結果だと私自身思っております。これからは、このような事がないように、掲載前のチェックの回数を増やして間違いがないよう勤めます」

担当者「小さいサイズから大きいサイズに変更したのに小さいサイズで掲載されてびっくりしましたよ〜」

赤羽「次の1ヶ月は大きいサイズで掲載費いただきません、大変申し訳ございませんでした」

菓子折りを少し前に出す


3帰り、店の外に出ると日が暮れそうな時間、施設内をとぼとぼ歩く、目の前に大きなオブジェ、周りには休憩用のテーブルと椅子が何個ある、一条がテイクアウトのコーヒーを飲みながら椅子に座りぼーっとオブジェを見ている、一条に気がつく赤羽、近づいて声をかける

赤羽「あ、、、あの!!」

一条「、、、えっと、、、?」

赤羽「前にティッシュをいただいて...」

一条少し目線があがる

一条「あー、あの時のグラデーション!」

赤羽「、、!グラデーション?」

一条「あー、こっちの話!」

一条少し焦る

赤羽「あの時はありがとうございました」

一条「大丈夫でしたか?」

赤羽「あ、はい、、、」「えっと、いま、何されてるんですか?待ち合わせですか?」


4

一条寂しそうな顔になる

一条「前に、、ここに大きなツリーあったの知ってる?」

赤羽「いや、、、」

一条はオブジェを指差す

一条「あれ、あのオブジェが数年前からこの季節になると出てくるんだけど、ちょっと変じゃない?」

赤羽オブジェを見る。うなずく。

一条「毎年ここに見にくるの。で、今年もツリーじゃなくてあれだなぁって」

赤羽「そうなんですね...」

残念そうな顔をする二人

一条はハッと何かを思い出したように自分のカバンの中身を見る、突然赤羽に手渡す

一条「あ、そうだこれあげる!」

青い革で出来た家の形のクリスマスオーナメント、

赤羽「え!!」

一条「あと2種類持ってるから一個あげるよ!」

一条はテイクアウトのカップとカバンを持ち立ち上がる、

一条「じゃ!」

すぐ立ち去った、赤羽は立ち去る一条を見たあとオーナメントを見る、オーナメントの真ん中には

“Lamp”と刻印されている


5会社に戻り上司に報告、

上司「今回の件、今日中に報告書を作成して提出しなさい」

赤羽「はい...」

残業決定、書類作成し、終わって伸びをする赤羽、

赤羽「うー終わったー!」

別仕事をしていたが心配で残っていた宮崎

宮崎「お疲れ様!こっちも終わったから一緒に帰ろ!」

赤羽「おう」

外はしっかり暗い、会社を出て歩く赤羽と宮崎、何かに気がつく宮崎

宮崎「あれ??あれ林じゃん?あ!隣に女がいる!!」

赤羽も目を向ける、びっくりする、隣の女はミオだった、

宮崎「あれ彼女かなぁ?明日聞きたいねw」

赤羽「お...おう」

赤羽は仲良さそうに歩く林とミオをじっと見る


♯4

1一階部分だけ地下になっている建物、螺旋階段を降りて、地下部分に自宅がある、部屋に入ると至る所の電気をつけ、鍵を机におく、一際目立つ巨人鬼のフィギュア、その他はスッキリとした部屋、元気がない様子の赤羽、ソファに座りボッーとする

「...。」

スマホをチェック、ミオからLINE

「クリスマス仕事終わったら会わない?」

返事を返さずソファーに投げる

思い出したかのようにもらったオーナメントをもってくる、またスマホを持ち“Lump”を調べはじめる、画面にはあの交差点の近くにある店が出てきた


2赤羽は次の日仕事終わりにその店に行ってみる事にした、到着し扉を開ける、左は青で統一された革製品のお店、右はお洒落な酒場、どうやら昼と夜で店の営業形態が変わるらしい作り、店に入ると

マスター「いらっしゃいませ、一名様ですか?」

目元にホクロがあるマスターが席の案内をしようとする

赤羽「はい」

店内は混み合っていて空いている席がない

店内を見渡した後

マスター「申し訳ないけどあの兄ちゃんの所で相席いいかな?」

赤羽「僕はいいですけど...」

マスター「久保田くん彼相席一緒いいかなー?」

久保田 大晴「あ、いいっすよ!まだツレこないんでちょうどいいっすわー!」

赤羽「すみませんお邪魔します...」


3テーブルで久保田と赤羽会話が始まる、

久保田「にぃちゃん名前は?俺、くーぼーた、ゆうねん、宜しく!今先輩待っててー遅刻してるんよwにぃちゃんが居てくれてちょうど良かったわ」

既に一杯目が終わろうとしているカシスソーダを飲む。

赤羽「あ、あかばねって言います」

久保田「赤羽君ね、ええ名前やねぇ〜。ん?今日一人??」

赤羽「はい...」


    「おまたせー」


久保田「先輩ーいつも“お待たせー”ですやんw」

福留 涼「出かける前に急に鍵が見つからなくて焦りました」

久保田「マスター!カルーアミルク!(小さな声で)赤羽くんは?」

赤羽「あ、ビールで!」

久保田「ビール二つお願いします!」

福留「ちょ、なんで俺ビールじゃないw」「...ん?そちらさんは?」

久保田「さっきお友達になった赤羽くんでーす!一人で来たんやてー!」

福留「へ〜珍しい〜、(小声)あ、マスターありがとぉ」

カルーアミルクとビールがきて、片手に飲み物をもつ3人

3人「かんぱーーい🍻」


4

テーブルにはカマンベールチーズのアヒージョ、バゲット、チキン、サラダや色々ディップできるポテトが並ぶ

久保田「赤羽くんそれで何でこの店来たん?」

赤羽カバンからオーナメントを取り出しみせる

久保田、福留「!?!?」

福留「これは!」

久保田「初めて見た!!」

赤羽「?」「えっとこれにLumpって書いてあったので此処かなぁと思い確かめに来ました」

久保田「今日初来店やんね?」

福留「なんでもってんの?w」



5

久保田「うちらこの店に大体いるんやけど、それでも過去に一回くらいか?もらったの」

福留「うちらも同じオーナメント、ここのマスターから貰ってるんだけど俺らの色は黄色!」

久保田が黄色いオーナメントを赤羽に見せる

赤羽「えっ?色が違う!これ何なんですか?」

久保田「11月、12月にこれを持ってここにくると来店毎に一回だけ何かの願いが叶う」

赤羽「何か?」

福留「マスター!」

福留がもっている黄色オーナメントをマスターに見せる

マスターが飲み物を持ってくる

福留「こんな感じでビール一杯無料(本日分)」

福留やっとビールにありついてグッと飲む

赤羽「おぉ、じゃあこの青いオーナメントは何が来るんですか?」

久保田「いや、知らんw」

福留「俺らも青は初めて見たからさw」

久保田「頼んでみたら?」

赤羽「あっあのー!これー!」

マスターが一回普通に見たが、

びっくりして二度見する、

赤羽の前に飲み物を持ってくる

マスター「水と、烏龍茶です」

久保田「水と烏龍茶ー!」

福留「水、ガラスコップ違うから普通の水じゃない?!」

赤羽は考えながら烏龍茶を飲む