日本の盲目的な新米保守は日本をダメにする・・・。
Japanese Blinded Pro-Americanism Would Make Japan Look Like a Vassal State

母親に子供手当もらっている鳩山は評価できないけど、前政権の盲目的な外交合意を時効の中断(suspension of prescription)することは将来の日本にとっていいことだと思う。

米軍にとってキャンプ・シュワブ海上基地は、extremely important matterではあるが、survival matter と言われる存在意義を失う死活問題ではありません・・・

更に言うと、アフガンの増派による財政の圧迫、イスラエルによるイラン空爆の可能性の増大、貧困層が増大するアメリカの国内問題など、オバマの目からすると、普天間の問題は、EIM(extremely important matter)から周辺的問題(peripheral matter)にしか見えていない。

日本のマスコミが、アメリカ軍が明日にでも撤退するような書き方は、日米同盟を深化させるのではなく、アメリカの独り勝ちを助長させて、日本の属国化を深化させるだけ。


だいたい、在沖海兵隊の航空部隊、陸上部隊のほとんどをグアムに引き上げさせて、強襲揚陸艦だけを佐世保に残せば、朝鮮半島有事で、グアムから海兵隊がかけつける即答展開投射能力は担保される。

実際に、今月の12月8日に日経新聞社と米戦略国際問題研究所(CSIS)が共催した
“オバマ政権下における日米関係”のシンポジウムで

普天間基地返還交渉に関与したマイヤーズ元統合参謀本部長(元空軍の四つ星)も“海軍部隊を日本に置き、海兵隊はグアムに置く組み合わせは理論的には可能”と発言をしている。

同時に、でもやっぱり沖縄に海兵隊の陸海空の統合訓練をする場所が欲しいんだ・・・とも発言してるけど。。。



それでもアメリカ政府が執拗に辺野古の海上基地を迫ってくるなら、

鳩山は、根本的な軍事的レベルでの決断をすればいい。

それは、在沖海兵隊が担っていたNK有事の即応能力を日本の自衛隊が肩代わりする。ということ。

ついでに社会党と国民党に周辺事態法とかかったること言ってないで、9条の解釈変えるけど、イヤだっていうなら解散して連立組まないで選挙するけどいい??と言えばいいだけ。

そうすることによってのみアメリカは日本を搾取する相手としてではなく、真の同盟国と認識して日米同盟が高い次元に持ち上がられる。

だいたい、今まで30年近く垂れ流していた、2兆円を超えるの思いやり予算をはじめっから、在沖アメリカ海兵隊の兵力と投射機能を自衛隊がリプレースするための装備購入や訓練費に使っていたらこんな問題は起こらない。

駐留米軍の軍事力が抑止力になっていたために、日本は軽武装で経済発展に必要絶対条件だった地域の安定を手に入れることが出来た、という親米保守の要点には一切異論はないけど、

ただ、日本が負担をしている駐留米軍経費はやり過ぎだろ・・・と思う次第です。

ペンタゴンが2004年に出した、
米国防総省『共同防衛に対する同盟国の貢献度』に関する報告書2004年版
という、主要同盟国27カ国がアメリカ軍に対しての貢献具合を評価した、
同盟国の通信簿のようなレポートを出しております。
U.S. Department of Defense, 2004 Statistical Compendium on Allied Contributions to the Common Defense,
http://homepage.mac.com/carolepellatt/.Public/allied2004.pdf

これを見ると、駐留受け入れ国の米軍駐留経費(英語ではhost nation’s support)が、その国に駐留しているアメリカ軍の経費をどれくらいオフセット(相殺しているか)という率と金額を表したグラフが最後のページに出ています。

駐留経費オフセット率を国別に見ると日本と同じ敗戦国の
ドイツ:32.6%
イタリア:41%
お隣の朝鮮戦争休戦中の
韓国:40%
それに比して海に囲まれて直接的脅威の少ない
日本:74.5%
率・額ともにダントツNo1です。

額に関しては、確かに日本は世界No2の経済力はあるといいながらも、(2002年度)NATO諸国合計の2倍、アメリカ軍人1人当たりに直しても、先進諸国のNATOの4.5倍、休戦中の韓国の5倍、紛争地域である湾岸の1.9倍。

国     駐留米軍人数  駐留経費額(mil us$) 1人当たりの駐留負担額(US $)
NATO諸国 106,898      2,484         23,237ドル/人
日本     41,626       4,411         105,967ドル/人
韓国     38,725       843         21,769ドル/人
湾岸諸国 11,908      658         55,257ドル/人


このような数字を前にして、それでも果たして日本の外交・安全保障は独立していると言えるのでしょうか?

一言だけ言えるのは、“やり過ぎやろ”ということと、今までの自民党政権と防衛省の内局の官僚たちの一部が、9条を隠れ蓑に利権の巣窟にして、その結果日本の属国化が進んだのではないか?という私の仮説です。

アメリカ人が頼んだのではなく、日本人自らが行なった。
アメリカ政府はその尻馬に乗っただけ・・・

ここに9条の根深い問題があると思います。




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“普天間”先送り 米国は強い懸念表明

(日テレNEWS24 - 12月16日 08:14)


 日本政府がアメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設先の結論を先送りしたことについて、アメリカは強い懸念を表明している。
 アメリカ軍海兵隊トップ・コンウェー司令官は15日、「(今回の決定は)非常に残念。いかなる遅れも、2014年までの普天間基地の移設完了に支障が出る」と述べ、日本政府の決定に強い懸念を示した。
 また、国務省・クローリー次官補は「日本の前政権と交わした日米合意を履行することが最善の方法だ」と述べ、日米合意に基づき、辺野古(沖縄・名護市)へ移設するべきとの考えをあらためて強調した。その上で、「日本人の多くは、アメリカ軍の駐留を評価していると思う」と指摘し、引き続き日本側と協議していく方針を示した。