自衛隊のAWOL率はどれくらいなのか?
ちなみに議員が五月蝿いため情報開示に積極的(?)な米軍の場合AWOL(absent without official leave=無断離脱)+desertion(敵前逃亡)は、
※いずれもピーク時
第二次世界大戦:6.3%
朝鮮戦争:2.2%
ベトナム戦争:5.3%
コソボ紛争平和維持活動:0.4%
イラク・アフガン戦争:0.8~1.0%
ミリタリーブランチ別だと勿論、入隊のハードルの低さと陸上戦の危険度が高い陸軍がダントツで、海兵隊、海軍、空軍の順。
アメリカ軍は戦争を追う毎に充実する兵士の福利厚生(年金・退職金、ボーナス、奨学金等)の条件向上や志願制に移行したことにより“AWOL rate”は戦争中にも関わらず歴史の時系列で比較すると1.0%以内を推移、血の気の多く忠実をモットーにする脳みそ筋肉君のジャーヘッド・海兵隊なんかではAWOL率がイラク戦争前と現在を比較しても0.1%上がった程度。(それでもマリーンは18万人くらいはいるから1年間に0.5%でも900人と大人数なので1日に2か3人は脱走しているから大問題なのでしょうが・・・)
が、一方で問題化しているのが、veteran(退役軍人)の自殺率は、一般市民の2倍以上・・・
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ちなみにactive duty(現役兵)の自殺率は1970年の調査開始以来0.017%と最高を記録(とはいってもアメリカの一般市民の自殺率よりも低い)
やはり戦争は、殺気だって緊張感のある戦場よりも、ふっと気を抜いた退役後にPTSDを誘発する傾向が高いのでしょうね。
アメリカでは最近、KIA(killed in action=戦闘中の死亡)という言葉以外にKBA(killed because of action=戦闘を経験したことに起因する死亡)という言葉が認知されているようです。
恐らくこういった退役軍人の福祉にも今後軍事費は余分に計上されていき、こういうアメリカの負のしわ寄せは必ず同盟国である日本にも影響を及ぼすはずで、日本人たちが世界の中で自分のたちの損得をよく考えないと自衛隊の健全な発展よりも、アメリカ人にいいように虎の子を肩代わりされている現状に更に拍車がかかることになるでしょう・・・
ちなみにAWOLをするactive dutyの軍人は前線でAWOLよりも1回目の従軍を終えて2回目に狩り出される間にアメリカ国内もしくはカナダに逃亡するのがだいたいのパターン・・・
カナダに逃亡したアメリカ軍の兵士はヴェトナム戦争の頃は難民申請をして認められるケースが多かったが直近のカナダの裁判所のケースでは、難民申請を認められない場合がほとんど。
Canada is not heaven for you guys anymore.lol
今回AWOLした海上自衛隊の2等海士と同じランクのアメリカ海軍のE-2ランクで月給は1,502ドル、被服代で年間500ドル以上、航海手当てが月50ドル、戦闘地域手当てが月225ドル、訓練参加手当てで1日80ドル、扶養家族なしの場合でも住宅手当が354ドル、入隊の段階で4年間の勤務契約にサインをしたら大学の学位取得のための学費は軍もち、退役したら勤続年数にもよるが兵卒でおおよそ55歳以降に400~500ドルの年金、退職金はリサーチできず・・・
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これ以外にも、米軍はパイロットの民間への流出を阻止するために経験5年以上のパイロットに毎月aviators feeとして700ドル以上の飛行手当てを支給したり、衛生部隊の医師、看護師、歯科医師にはかなり手厚い待遇を施している。
極めつけは、HALO(高度1万メートルで落下傘降下して300メートル以下の超低空でパラシュートを開く特殊部隊の)訓練では1回225ドル支給。
確かに命を擦り減らす訓練なので当然といえば当然だが、
兵士を養うことは国家・国民に重くのしかかり、更にそれを実戦で運用
することは更にコストがかかる。
ゆくゆく戦争はお金のかかることで、刀を常に研ぎ澄ますことは大事だが、刀を抜く事態に陥らない予防をすること、万一抜く状況に陥ったとしても刀を抜くタイミングを設計して知ることはもっと大事なことなのでしょう。