本日の朝刊から。
(2013参院選)日本の現在地:上 蓮池透、五味太郎、中村うさぎ、熊坂義裕、小谷野敦 2013年7月13日朝日新聞配信
この参院選、いったい何が問われているのだろう。経済政策? 憲法改正? なんだかしっくりこない。だったらまずは自分たちの足元を見つめ直すことから始めてみよう―自らの足場を持ち、問いを立て、考えてきた人たちに聞いた。いま、この日本社会をどう見ていますか?
今回紙上にコメントを出された方がそんなご立派な皆さんなのかどうかは良くわからないが、お一人を除いた四名様のご意見を拝聴して立ちくらみがしてきた。これは、最近の気候のせいだけではないように思われる。
さて順番に記していくと、「拉致問題を解決するには、日本はまず過去の戦争責任に向き合わなければならないはずです」というなかなか刺激的な発言が載せられているのだが、あわせて掲載された「謙虚さを失い、調子に乗ったまま」というお言葉を発言者にそのままそっくりお返ししたい気分に駆られる。
続いてお二人目。もう何を言ってるのか訳がわからない。おそらく取材当日は気温が50度くらいまで上昇していたのだと思われる。ともあれ、紙面にある御尊顔と話される中身とは軌を一にしているので、活字を追う必要などなく、写真だけ見れば充分であろう。
三人目。名前からしても人間の意見のなのか動物の振る舞いなのか判断がつきかねる。政権与党が天賦人権説にケンカを売るような憲法改正案を提示している以上、我が日本国も相当イタい状況になってきているのは確かなのだが、だからと言って香港に脱出しようなどと言うのも相当にイタい。現在、かの地がどこの国の統治下にあるのかお分かりでないらしい。何のために掲載紙が、「紅の党」という、珍しくも高島俊男センセイ絶賛の連載を続け、しかもその最終回のテーマが「中国の干渉を受ける香港」だったのかを良くお考えいただきたい。
続くお一方は割愛し、最後のヒトのご意見。「今の日本では、政治にもメディアにもまともな議論はありません」とのたまわれる。確かにそうなのかもしれんが、何を間違ってかベストセラーになってしまった『日本人のための世界史入門』で粗暴極まりない見解を披歴された御仁がかく指摘するのはブラックジョークと解する外はない。それにまたぞろ禁煙ファシズム云々と仰っているのだがその前に、他人の鼻がひん曲がってしまうようなあのニコチンの匂いが麗しく、受動喫煙は周囲の健康をいや増すものだという科学的根拠をぜひお示しいただきたい。フェアな切り返しとは言い難いのだが、少なくとも私は公共のスペースで、煙草の火を自分の服や体に押し付けられるのは一切お断りである。
次回「日本の現在地:下」は17日(水)掲載とのこと、有識高徳の士によるご高見が今から待ち遠しい。