花守の蛹へ捧ぐ縛と笑み

こちらは勇樹のブログ「花守の蛹へ捧ぐ縛と笑み」です。


★はじめて訪れる方へ

”詩は世界観が独特なので、閲覧の際は心構えをお願いします。”



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空のあとさき


少し前を歩いていたから
空を見上げるふりをして

風が草をなびかせて
君の香りを遠ざけるから
道に迷ったふりをして

そばにいる時はあの時の顔で
初めて出会ったあの時のままで

それはわがままであって
わがままじゃなくて

立ち止まったら触れられるから
昨日に疲れたふりをして

風と雲が動いても
太陽と月が隠れても
君の笑顔を見ていたいから
明日の夜を歌にする

それはわがままであって
わがままじゃなくて

「ねえ そろそろ手をつなぎたいんだ
君が見つけた星を包んで」

そばにいる時はあの時の顔で
初めて出会ったあの時のままで…



風光る


昇る陽に照らされた
葉先の露を指先で拭う

君は今頃
夢通う事に目を細めるのだろう

まだ悴むはずの肩に少し
優しく掌を置かれたような温もりを

歩みに響く枯れ枝の体鳴を
白く吹き付けられた風と共に
優しく微笑した

恋を

揺曵



花を愛している

その花は動かない

花を愛している

その花は話さない

花を愛している

その花は枯れて終わる

花を愛している

その花は一途ではない

花を愛している

その花は視界を持たない

花を愛している

その花は繁栄を他に委ねる


欺瞞と我欲を吐く息で
何故人は花を愛せるか

児戯の見上げた表情に
鍼を刺した偽りの美粧
繰り返される種族の形

私は誰
愛しているのは花なのか



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