手術当日
お昼からの手術に備えて、朝6時に浣腸をしました。

「出来れば5分。最低でも3分我慢してね」と看護師さんは、明るく言って去って行きましたが、元々お腹が緩めの私は、「我慢するなんて無理」と、オマケして3分位で、トイレに駆け込みました。
個室の病室だったので、部屋の中に、トイレが合って、本当に助かりました。


水分が、10時まで摂っても良かったので、水分を摂りながら、テレビを見ていました。すると、後30分で水分が摂れなくなるというところで、急に不安感に襲われました。

手術を控えている方は、誰でも大なり小なり不安感は感じるとは思いますが、元々怖がりな上、過去にパニック障害を患った経験があるので、念の為、看護師さんに許可を得て、かかりつけ医から頂いた安定剤を服用したら、まもなく不安感は落ち着きました。


コロナ対策で、家族であっても面会禁止でしたが、手術当日だけは、家族が一人、手術同意書を書きに、病室に来れました。

夫が来てくれて、先生がいらっしゃるまでの間、話をしているうちに、すっかりリラックス出来ました。


主治医の先生が来て、手術の説明がありました。今回の手術は、腹腔鏡手術でした。お腹にガスに入れて、お腹を膨らました状態で、カメラを入れて、専用の鉗子を入れて手術するとの事。

注意点として、腹腔鏡手術は、足を高くして、頭を低くするので、肩にガスが溜まりやすい事や、肩が痛くなる場合があるというお話がありました。


この時、先生から、「子宮はどうしますか?」と言われました。実は、子宮に筋腫がありまして、卵巣を取る手術をされる方の中には、子宮筋腫があった場合、子宮も一緒に全摘する方もいらっしゃるそうです。

「片方だけとはいえ、卵巣と卵管取るのに、子宮まで取ったらより痛そう」と思ったのでした。

そして、意外な感情が湧きあがってきました。

「子宮を取ったら、子供が産めなくなる」
不妊治療も経験し、流産も経験しました。自分の気持ちが済むまで、不妊治療をして、「子供は諦めよう」と自然に思って、治療をきっぱり辞めたのに、自分の予想外の感情に、びっくりしました。


産婦人科病棟に入院したのですが、病棟には、BGMが流れ、病室は、ピンクの壁紙で可愛く、入院した時、「これが、出産の為の入院だったらな…」と思ったのでした。


「やっぱり、子供を産んで育ててみたかったんだな」自分の思いがけない感情を受け止めながら、自分の本音に気が付いたのでした。



結局、子宮は取らず、閉経まで、子宮筋腫とは仲良くお付き合いしていこうと思います。