Gと遭遇したジェッダの後、
3日間スタンバイで引っこ抜かれ、向かった先は南アフリカ はヨハネスブルクとダーバンの
お得なWセット
元々スケジュールされているフライトではなく、
こうしてスタンバイ中に呼ばれたり、急に行き先変更になったりして乗務するフライトは、大概いいことないジンクスあり
出勤して、クルーオペレーションセンターにて、機内の全 冷却装置が壊れていて使えないので、
1 ミールカート全てに、ドライアイスが載っているのを忘れず確認すること
2.離陸後、全ての食事サービスを7時間以内に終わらせること。ケイタリングによると、7時間が ドライアイス が食品を新鮮に保てるリミットらしい。
3.冷却装置が故障しているから、ケイタリングは行きのサービスのみが搭載されていること
4.(私達は翌日ヨハネスブルクからダーバンに日帰りのシャトルフライトがあったのですが)この便はヨハネスブルクに着いたら、折り返し ドーハに帰ってくるので、次のクルーにも、ヨハネスブルクからケイタリングが載ったら、全ての食事サービスを7時間以内に終わらせるよう伝えること
と説明を受けた
ブリーフィングで、チーム全員にもこのことを伝え、いつも通りフライトは始まった
飛行機に到着すると、TRC
ターンアラウンドコーディネーター(その便を担当する、みんな(クルー、グランド、エンジニア、ケイタリング)を繋ぐ コミュニケーターとでもいおうか、頼りになるおじさんがいます ) に機材がtechnical issueで、エンジニアが直すのに時間かかるから、準備ゆっくりでいいよ って言われる
いつもは、boarding ! boarding! って急かされながら機内の準備してるので、少し気持ちが楽やった
A350-1000 弊社のこの機材には4箇所、
ギャレー(飛行機のキッチン)があります
そしてその日の各キッチン担当のクルーから、
ドライアイスが載ってないと
報告を受ける。
そこへケイタリング兄ちゃんがのこのこやってきたので、ドライアイス載ってへんから持ってきて欲しいと頼む
I will try but I cannot promise Madam, inshallah 頑張ってみるけど、約束できないよ
インシャーラー
※アラビア語のこのインシャーラーは神のみぞ知るという意味で、全くあてにならんのです
駐機場が空港から飛行機までバス移動の果てだったので、遠回しに、持ってこれないと言われたので、
technical issueで出発時刻変更になってるし、時間はある、何より機内の全チラー壊れとんねん、
インシャーラーやあらへん、必ず持ってきてよ!
でないと、私はケイタリングの引き継ぎ書に受け取りサインせえへんで。
と脅し、再びドライアイスをリクエスト。
そもそも、何で全冷却装置壊れてんのケイタリング把握してへんねん思うたわな
そこへ
機長がやって来た
ブリーフィングオフィスで言われたことを機長にも報告。
そして、コックピットクルーを含め
Joined briefing
(このブリーフィングも、毎フライトあります。
単に顔合わせというわけではなく、その日飛ぶ予定の航路、天候、デコンプ(客室の気圧が突然低下する)になった時の手順等々機長によるブリーフィングがあります。)
機長から、
みんな既に知ってると思うけど、今日は全チラーが壊れてて、大量のドライアイスが載るから、フライト中は長い間ギャレーに居座らないようにね。ドライアイスが気化すると二酸化炭素になる。もちろん目に見えないから、知らないうちに大量に吸い込んで気分が悪くなったりするかもしれないから気をつけるように。
と。
ドーハからヨハネスブルクまでの飛行時間は
ぽっきり8時間でした。
ドライアイスがやってきたものの、スーパーの小さな袋一つ分。
そして、ケイタリングのお兄さんから、本日のケイタリング引き継ぎ書 をもらい、それを見ながら、口頭で、説明をうける
'本日のミール数 ビジネス 42.
エコノミー235
カーゴには、帰りのセクターのリネン、ブランケット、アメニティキットが載ってます…'
ふと、下の方に、エコノミー
ホットサンドイッチ 281.
の文字が目に入る
私の便は、エコノミー満席やないから、
これ、何?
あ、これね、ヨハネスブルクからドーハの、エコノミークラスの、帰りのサンドイッチ
ちょ待てよ
(キムタク出てもたて)
冷却装置壊れてるから、行きのケイタリングのみ載せるて言われたし、7時間以内に全サービス終わらせないと、食品腐敗してしまうとも言われたし、フライト時間8時間やで?
アウトやん
すかさず、機長に報告。
幸いこの日の機長は、わかってくれる人で、
+ずっと私の味方、サポートしてくれる人やった
そんなやりとりをしてるところに、TRCが、そろそろ搭乗開始してもいいかと確認に来た。
機長の許可をもらった上で、私たちクルーは搭乗開始するのですが、
機長が、
ドライアイスが来てないから、搭乗開始できない。ケイタリングには既に言ってあるけど、ちゃんと仕事完了してくれるまで、僕たちはノーだ
と言ってくれた。
TRCはケイタリングのオフィスに連絡して、ドライアイスの要請をした。
すると、ケイタリング側が、既にドライアイスは積んである。搭乗開始時刻を遅らせる意味がわからない、機長に代われと言ってきた。
機長が代わり、
ドライアイスが全く足りていない、帰りのセクターのサンドイッチも載ってるから、さらにドライアイスが必要なんだが 。そもそもあなた方の説明では7時間が(食品が新鮮に保てる)タイムリミットですよね、何で帰りのサンドイッチ載ってんねん
と告げると
さらにドライアイス必要であれば、
ヨハネスブルクに着いてから、ヨハネスブルクのケイタリングにドライアイスのリクエストすればいいです。とりあえず搭乗開始してください。
と、わけわからん答えが返ってきた。
アホなんか?
機長、ブチギレる。
フライト時間8時間
そもそもケイタリングによると、ドライアイスが生き残れる時間が7時間。それ以上はドライアイスが溶けきってしまうから、7時間以内に全サービス終わらせろていうたんちゃうんかい
ヨハネスブルク着いて、お客様降ろして
ケイタリングにドライアイスリクエストして〜てしたら、軽く1時間費すわ
結局、このわちゃわちゃやり取りの末、エキストラドライアイスを載せ、更には機内の冷却装置は完全には直っていなかったものの、飛行中30分間ついて10分消えの繰り返しで、なんとか帰りのサンドイッチは冷たいまま、次のクルーにハントオーバーすることができた
もうほんま、
なんやねん
ヨハネスブルク day2に続く