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さて、今回は、
『JCI認定病院』
について書かせていただきます。
最近、米国に本部がある国際医療機関認証であるJCI(Joint Commission International)の認証を取得する病院が増えてきました。
JCIとは、
ハーバード大学外科医コールドマン教授の発案から、
米国外科学会、内科学会など病院認定合同委員会JCAHOが結成され、
その国際部門として1998 年に設立された非営利団体Joint Commission Internationalの略称です。
世界中で通用する基準や指標をもとにした、「医療の質」「患者の安全」「感染管理」などに対する審査の妥当性や有効性が高く評価され、これまでに世界50余りの国で450超の医療施設がJCIの認証を取得しています。
ちなみに、2013年3月末現在の日本国内における「JCI認定病院」は、
1、亀田総合病院(2009年)
2、NTT東関東病院(2011年)
3、聖路加国際病院(2012年)
4、湘南鎌倉総合病院(2012年)
5、聖隷浜松病院(2013年)
6、相澤病院(2013年)
の6病院となっています。(※上記は認証年月順で記載させていただいています。)
日本医療機能評価機構の病院機能評価とJCIでは医療の質の改善や向上を目指す点では同じですが、JCIでは患者の安全性を改善することをより重要視しています。
評価に関しても、病院機能評価では主に構造的なものや体制などが評価されますが、JCIでは医療の質・患者の安全に対する取組の状況を評価していて、構造よりもプロセスを評価するのが特徴であるといえます。
ということで、
JCIの認証は、
医療の質や患者サービスに関する、病院からの患者や病院利用者などへの積極的なアピール・メッセージといえ、病院にとっては「差別化」としての意味があり、患者など病院利用者にとっては「病院の選択」に大きな意味を持ちます。
結果として、JCIの認証は患者の安全や医療の質の向上という目的の役にも立ち、医療の質を高めることによって病院のブランド力がつき、患者が増えるということにもつながるのです。
また、
今後、一時的に日本に滞在する、あるいは、日本に住む外国人の方々も、自国で受診・治療していた病院と同じ基準で認証を受けている医療機関を安心して選ぶことができるようになり、外資系企業もそういった医療機関との提携によって日本に赴任させる従業員へのメリットを考えるようにもなる可能性もあります。
このJCIの認証に関しては、すでにその取得支援を行うコンサルティング会社などがありますが、
当機構では、多くの評価基準の中で、コンサルティング会社が不得手とする、
・PCI 感染予防と管理
・FMS 施設の管理と安全性
・SQE 職員の資格および教育(環境感染、接遇マナーなど)
などの面でご支援やサポートをさせていただいています。