突然ですが、例えば日本人とイタリア人が、勉強したての英語で会話する場面を想像してみましょう。
お互いにある程度勉強しており、まあまあしゃべれるとしても、「この言葉知ってるかな」「変な意味になってないかな」と気をつけながら、確認しながら話を進めていくことでしょう。
またそもそも、そんなに難しい言い方をすることはなく、分かりやすい、誤解の出にくい言い方を選んで話すことになるでしょう。
そうでないと相手に伝わらず、大変なことになります。
いきなり何を言い出すのかと思われますが、これは私が、生徒と話すときに気を付けていることと同じです。
生徒と私とでは30年以上の年齢差があり、また昔であれば「全国民が見ていたテレビ番組」のようなものがありましたが今はそんなこともなく、多様化の時代です。
そうなると私と生徒では、同じ日本語を話しているとしても、知っている言葉の範囲が違いますし、同じ言葉でも異なったニュアンスを持っているかもしれません。
(実際に「サイコロ」を知らない生徒が出てきており、逆に私はだいぶ前ですが生徒から「ぱうぱとろーる」と言われて何のことかさっぱり分かりませんでした)
ということで生徒と接するときに私は「この言葉を知っているか」、「生徒と自分で言葉の意味に違いはないか」を気にして、必要ならば確認します。
そしてさらに「できるだけ意味のブレがない言葉を使う」、「誤解がない端的な言い回しにする」を心がけています。
逆に言うと、ごまかしの効かない、逃げ場のない言い方にもなっています。
万が一誤解があればぜひ言ってほしいですが、そうでないなら、言われたことをきちんと実行するようお願いします。
【注】
多様化(たようか):様式・傾向が、さまざまに分かれること。
ニュアンス:言葉や表現に含まれる微妙な意味や感じ。
パウパトロール:カナダ制作の幼児向けテレビアニメ。日本では2019年より放送。
端的な(たんてきな):明白なさま。てっとりばやく要点だけをとらえるさま。
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