さて、入試まであと1か月となりました。

高校入試の場合、受験校が1校だけになることが多いため、大半の生徒は合格率8割程度の「安全校」を受けます。

この場合は、「どう勉強するか」や「何を勉強するか」は、正直なところあまり合否に影響しません。

安心しきって受験勉強を全くしないとなると別ですが、何かしら受験勉強なるものをしている限り、まず問題なく合格を得られるかと思います。

 

問題は、合格率30~65%程度の「挑戦校」を受ける生徒。

この領域にいる生徒たちにとっては、「合格をつかみ取るために頑張る」は当然なわけです。みんな同様に頑張っています。

その中で他の生徒に打ち勝ちボーダーラインを超えるには、「どのように勉強するか」「何を勉強するか」が大事になってきます。

 

これについて一言でまとめると「『最も点数を上げるにはどうするか』以外のことを優先すると危険」と言えます。

 

・・・点数を上げる以外のことを優先するわけないだろうと思うかもしれません。

しかし、意外と別のことを優先してしまう生徒は多く見られます。

その主な原因は二つ。「好き嫌い」と「プライド」です。

以下具体例を出していきます。

 

例えば、好きな(点数の高い)科目ばかりを勉強し、嫌いな(点数の低い)科目にかける時間が短い生徒。

つらい受験勉強、好きな科目をやりたくなる気持ちはわかります。

しかし好きな科目ということは、これまで(1~2年生の時も含め)きちんと勉強してきた科目でもあるのです。

ということは、残り少ない時間では伸びしろが少ない科目であるともいえるのです。

逆にこれまであまり勉強せずに済ましてきた科目は、勉強すれば点数が上がる伸びしろがたくさんあるともいえるわけです。

点数を上げるにはどうするか。言うまでもありません。嫌いな(点数の低い)科目を重点的に勉強し、その中でも点数が取りやすい問題を取れるようにしていきましょう。

 

他には、難しい(正答率の低い)問題について、一生懸命解説を読み、時間をかけて解き直しをする生徒がいます。

これまで頑張って勉強してきたというプライドがある生徒ほど、この罠にひっかかりがちです。

確かに難しい問題があると解きたくなりますし、解けたらカッコよく、得意な気持ちになれます。

しかし難しい問題のほとんどは、いわゆる「非典型問題」と言われ、毎年形が変わる問題です。

つまり今目の前にある難しい問題が解けるようになっても、今年は全く別の「難しい問題」が出る可能性が高いのです。

 

さらに言えば、難しい問題の配点は、簡単な問題の配点とそれほど変わるものではありません。

本番でも、難しい問題に時間と集中力をつぎ込んでしまい、簡単な問題を時間切れやうっかりミスで間違えるという事故は良くあることです。

「それだけの時間をかけて取る意味のある問題か?」は常に確認するようにしましょう。

 

中学生くらいですとこれまで経験がないかもしれませんが、入試というのは「どう努力したか」「どれだけ努力したか」は一切問われず、純粋に点数だけで評価されます(だからこそ公平だともいえます)

そしてボーダーラインにいる生徒たちは、努力だけならみなしっかりやってくるわけです。

せっかくの努力がしっかり実を結ぶよう、その努力は100%「点数を上げるため」に使うようにしましょう

 

【注】

ボーダーライン:境界線。物事の境のあたり。

大半(たいはん):全体の半数を超えていること。半分以上。過半。大部分。

何かしら(なにかしら):何かわからないあるものを示す。なにか。

伸びしろ(のびしろ):能力を出し切ってはいず、まだ成長する余地があること。

得意な(とくいな):志し(たもの)を得て満足感にあふれること。

定型(ていけい):同類ないし同種のものの中で、それらの特性を端的に示しているもの。

実を結ぶ(みをむすぶ):努力しただけの十分な結果が生まれる。 成果が現われる。

 

 

 

★個別学習のセルモ 川崎菅馬場教室★

塾長 雪平聖道

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