時刻は13時40分、
会社の応接間。
 

 

 


面接官は手元ある3つの
資料に目を通していました。


そう、新卒採用の面談。


業界をリードする第一位の
会社の次世代の人財を
発掘するためこれまで
1000人以上と顔を合わせてきた。


その中できらりと光る人たちを
少しづつ絞り込むこと数か月。


もう少しのところまで来ました。


いずれも感触は良好。


ただ書面に記載される経歴には
差が少々・・・


「東大に早稲田か。
学歴的には申し分なし。

ただこの子は法政か。
悪くはないけど。」


学歴がすべてではない、
でもその過程で培ったものは
その子の一つの指標でもある。



また役員や社長も
一流大学の出身で
学歴に対しての思いも
ないとは否定できない・・・


素晴らしい人物であるが

学歴がまちまちの3人と

約1時間の面接。


会社への思い
仕事への価値観
これまでの取り組み
 

 

さすがにここまで残った人財候補。
甲乙つけがたい3人。


いずれも一緒に仕事をしたいと
思える素晴らしい人格の持ち主。


ただこの選考を追加できるのは
たった一人だけ。



苦渋の思いで「東大」の子を
次の選考へ進めることに。


しいて言えばリスクヘッジ。
学歴という言い訳ができる。
たったこれだけの差だった。


落ちることになった二人も
実力で落ちたわけではない、
きっとほかの会社で活躍するような
人財になるだろう。


そんな思いで面接を終えた人事担当。


泣く泣く選考を落とされてしまった

早稲田と法政の子は持ち前のポテンシャルで
しのぎを削る有名な競合社へ入社することに。


・・・・・・


そんな経験があった人事を経験した
人からお話を伺ったことがあります。


その3人はどうなったのか?
とても気になって聞いてみました。


実際、その方も興味があったので
追跡していたようです。


会社に入社した東大の子は
並々ならぬ仕事をこなして
中間管理職として今の前線を走っている。


早稲田の子は業界2位の会社で
従来にないアイデアを打ち出し、
売り上げた功績で今では役員待遇。


そして、法政の子は業界4位の
会社に入り結果を出すも
しがらみや制限を嫌い退社して、起業。


今ではちょっとした話題を呼ぶ
企業家として日々活動しているとのこと。


このお話を聞いて改めて思うのは
人は上っ面で判断をするべきではない。


この3人はとても優秀な事例ですが
学歴がその人のすべてを語るものではない、
内面をしっかりと見なければならないと
再認識させられます。


特にビジネスをしているあなたであれば
組織をマネジメントすることも
ゆくゆくは考えなければなりません。


そんな時思い出してもらいたい
ストーリーです。