映画『マレフィセント2』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2019年11月5日(火)吉祥寺プラザ(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-19、JR吉祥寺駅北口サンロード突き当たり左)で、17:45~鑑賞。

「マレフィセント2」

作品データ
原題 MALEFICENT:MISTRESS OF EVIL
製作年 2019年
製作国 アメリカ
配給 ディズニー
上映時間 118分


名作ディズニーアニメ『眠れる森の美女』(原題:Sleeping Beauty、クライド・ジェロニミ監督、1959年)に登場する悪役“マレフィセント”を主人公にして実写映画化した『マレフィセント』(ロバート・ストロンバーグ監督、2014年)の続編。再び勃発する人間界と妖精界(ムーア王国)の争いの行方を描く。前作に引き続き、マレフィセントをアンジェリーナ・ジョリーが演じ、オーロラ姫役をエル・ファニングが務める。また『アントマン&ワスプ』のミシェル・ファイファーが、マレフィセントを嫌悪するイングリス王妃を演じる。監督は『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のヨアヒム・ローニング。

ストーリー
邪悪な妖精マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)の呪いによって16歳のときに永遠の眠りに落ちたオーロラ姫(エル・ファニング)は、マレフィセント自身の“真実の愛”によって呪いを解かれ、ついに目を覚ました。ムーア国の女王となった彼女は、アルステッド国のフィリップ王子(ハリス・ディキンソン)との愛を育み、やがて彼のプロポーズを受け入れる。2人の結婚は、これまで争いの絶えなかった人間と妖精の間に平和をもたらし、世界を幸福に導くものと思われた。しかし婚礼の日、フィリップ王子の母イングリス王妃(ミシェル・ファイファー)が仕掛けた罠によってオーロラ姫に危機が迫り、彼女を救出しようとするマレフィセントの“究極の愛”が試されることになる。すべては、オーロラとフィリップの結婚により妖精を滅ぼし、ムーア国まで支配をしようとしていたイングリス王妃の恐るべき企みだった…。

▼予告編



▼ cf. 1959年公開のディズニーアニメ映画『眠れる森の美女』 《3人の妖精たち→ ヴィラン・マレフィセント(Maleficent)》の登場シーン :




▼ cf. 前掲『眠れる森の美女Full Movie


STORY : 14世紀のヨーロッパ。ある王国に待望の王女が誕生し、「夜明けの光」という意味をもつオーロラと名付けられた。父のステファン王はオーロラ姫の誕生を祝う宴に、隣国のヒューバート王と後継ぎのフィリップ王子を招く。2人の王は両国の平和統合のしるしにフィリップ王子とオーロラ姫の婚約を発表しようと考えていた。そこに現われたのは3人の妖精たち。植物の妖精フローラはバラの花のような類い稀な“美しさ”を、動物の妖精フォーナはナイチンゲールのような美しい“歌声”を王女に贈る。3人目の天気の妖精メリーウェザーが贈り物を授けようとした時、一陣の風とともに、招かれざる客、魔女マレフィセントが現われる。そしてオーロラに、「16歳の誕生日の日没までに、糸車の針で指を刺して死ぬ!」と、誰にも解けない強力な“呪い”をかける。そこでメリーウェザーは、「不吉な予言は、あなたを眠らせるだけ。運命の相手からのキスが呪いを解き、あなたは眠りから覚めるのです」と王女に希望の光を与える。ステファン王は呪いが実現しないよう、すぐに国中の糸車を焼き払う。そして、姫を3人の妖精たちに託し、16回目の誕生日を迎えるまで名前もブライア・ローズと変えて、森の奥の樵(きこり)小屋で育てることにする。
時は15年が過ぎ、ローズ(オーロラ)は16歳の誕生日を迎えようとしていた。16歳になった彼女は、誕生日の日没後に妖精たちの元を離れてお城に戻ることになっていた。3人の妖精たちは、ローズに内緒で誕生日パーティーの準備をするため、彼女を外出させる。森へ出かけたローズは、偶然通りかかった“青年”(フィリップ王子)と出会い、お互い相手が誰か気づかないまま~婚約者同士とは知らずに~惹かれ合い恋に落ち、夜に再会する約束を交わして別れる。初めての恋に夢見心地の彼女は、妖精たちからオーロラ姫という自分の本当の身分と決められた婚約者(フィリップ王子)の存在を聞かされ、“青年”に二度と逢えないと知ると、悲しみとショックのあまり泣き崩れてしまう。
3人の妖精たちは、王女を連れてステファン王の城へと向かっていた。城へ無事に辿り着き、彼女をしばらく一人にする妖精たち。しかし、その隙をマレフィセントに突かれてしまう。マレフィセントは魔法の光でオーロラを誘い出し、糸車の針に指を刺させた。マレフィセントの気配に気づいた妖精たちは王女の後を追ったが時既に遅く、“呪い”は遂に実現されて彼女は昏々と眠りに落ちてしまった。お城では王女を歓迎する準備が進められていたが、妖精たちは王様をはじめ、城にいる人々全員を王女が目を覚ますまで、魔法をかけて眠りに就かせた。
その頃、フィリップ王子はローズ(オーロラ)との約束に従って妖精の家を訪ねる。そこに待ち構えていたのは、“呪い”を解かれることを危惧したマレフィセント。オーロラを目覚めさせるカギとなるフィリップを拘束し、自分の“魔の城”へと連行し牢獄に監禁してしまう。ヒューバート王の寝言から呪いを解く運命の相手が“青年”⇒フィリップ王子だと知った3人の妖精は、大急ぎで魔の城に向かい、王子を奪還、彼に「真実の剣」~どんなものをも貫く剣~と「美徳の盾」~どんな攻撃からも守る盾~を授ける。並み居る怪物の兵士たちをなぎ倒しながら、魔の城を脱出し、オーロラ姫の元へ急ぐフィリップ王子と妖精たち。事態の急変を知ったマレフィセントは、彼らの行く手を阻むために、オーロラが眠るステファン王の城の周りにイバラを巡らせる。そして、自らも巨大な黒いドラゴンに変身し、フィリップ王子を追い詰める。ドラゴンが口から放つ凄まじい炎の一撃で「美徳の盾」を失った王子は、妖精の加護を受けながら、「真実の剣」をマレフィセントの胸めがけて投げる。剣はマレフィセントの心臓に刺さり、マレフィセントは崖から落ち絶命した。城へとたどり着いた王子は、ベッドに寂然と眠りに浸るオーロラ姫の口唇にキスをする!オーロラ姫にかかった呪いが、ついに解かれた。
城では王女の帰還とフィリップとの婚約が発表された。ヒューバート王は当初、妖精たちと同じく、フィリップ王子が恋に落ちた相手がオーロラ姫とは知らなかったため、事の次第に驚く。そして宴が開かれ、オーロラ姫とフィリップ王子は眠りから覚めた人々が見守る中、幸せそうにダンスを踊るのだった―。】


▼ cf. The Making of Sleeping Beauty