映画『リベリアの白い血』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2019年1月6日(日)「アップリンク吉祥寺」(東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目5−1 吉祥寺パルコ地下2階、吉祥寺駅北口から徒歩約2分)で、16:20~鑑賞。

「リベリアの白い血」

作品データ
原題 OUT OF MY HAND
製作年 2015年
製作国 アメリカ/リベリア
配給 ニコニコフィルム
上映時間 88分


リベリア共和国初の政府公認の映画組合と共に制作され、第65回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品された人間ドラマ。内戦の傷跡が残るリベリアのゴム農園で働く主人公が、自由を求めて単身ニューヨークへ渡るも、厳しい現実に直面していくさまを描き出す。北海道出身でニューヨークを拠点に活動する福永壮志監督の長編デビュー作。主演は、自身もゴム農園での労働経験があるリベリア出身で、映画初出演のビショップ・ブレイ。元BATTLESのタイヨンダイ・ブラクストンが音楽を担当する。

ストーリー
リベリア共和国のゴム農園で働くシスコ(ビショップ・ブレイ)は、過酷な労働の中で家族を養っていた。仲間たちと共に労働環境の改善に立ち上がるが、状況は一向に変わる気配がなかった。そんな折、従兄弟のマーヴィン(ロドニー・ロジャース・べックレー)からニューヨークの話を聞いたシスコは、より良い生活のために愛する家族をリベリアに残し、単身アメリカへ渡ることを決意する。NYのリベリア人コミュニティに身を置き、タクシードライバーとして働き出したシスコ。移民の現実を目の当たりにしながらも、多種多様な人が住み、騒がしい都会での生活に少しずつ馴染んでいく。しかし、元兵士のジェイコブ(ディヴィッド・ロバーツ)との予期せぬ再会により、リベリアでの忌々しい過去がシスコに蘇ってくるのだった…。

▼予告編