映画『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2018年6月5日(火)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、18:55~鑑賞。

「MIFUNE」

作品データ
製作年 2016年
製作国 日本
配給 HIGH BROW CINEMA
上映時間 80分


「世界のミフネ」こと俳優・三船敏郎(1920~97)の偉業とその波乱に満ちた生涯を、家族や映画関係者、評論家などのインタビューを通して明らかにしていく伝記ドキュメンタリー。監督は『収容所の長い日々/日系人と結婚した白人女性』で第63回アカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞を受賞した、日系3世のスティーブン・オカザキ。ナレーションは海外版をキアヌ・リーブス、日本版をEXILEのAKIRAが担当。

ストーリー
本作では、黒澤明監督の『羅生門』(1950年)、『七人の侍』(1954年)、『蜘蛛巣城』(1957年)、『用心棒』(1961年)、『赤ひげ』(1965年)、稲垣浩監督の『宮本武蔵』(1954年)など、全盛期の三船敏郎が出演した重要な作品に焦点が当てられる。そして、香川京子、司葉子、土屋嘉男、加藤武、八千草薫、中島春雄ら、三船敏郎と共演した数々の名優を始め、息子・三船史郎や黒澤明の息子・黒澤久雄といった関係者の言葉から、三船の生き様、人柄が浮き彫りになる。さらに、スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg、1946~)、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese、1942~)、役所広司といった三船に魅せられた映画監督や俳優たちが“世界のミフネ”と称された彼の魅力を語る。スピルバーグ監督は自身の映画『1941』(1979年)に出演した三船のエピソードを、まるで少年が憧れのスターに会った時のように嬉しそうに話す…。また、スコセッシ監督は明晰な分析と評論で黒澤映画-三船ファンの片鱗を垣間見せる…。

▼予告編




『用心棒』における三船敏郎の殺陣演技