映画『オレの獲物はビンラディン』 | 普通人の映画体験―虚心な出会い

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2018年1月29日(月)「ココロヲ・動かす・映画館○」(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-15、JR吉祥寺駅北口徒歩約5分)で、13:00~鑑賞。

作品データ
原題 ARMY OF ONE
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 トランスフォーマー
上映時間 92分




祖国を愛するあまり自分一人でオサマ・ビンラディン捕獲に挑み、2010年にパキスタン当局に拘束されたアメリカ人男性の実話に基づくコメディ。「パキスタンに行って、ビンラディンを捕まえろ」という神の啓示を受けた中年男ゲイリーは、あらゆる困難を乗り越え、パキスタンに辿り着くが…。主演は『リービング・ラスベガス』のニコラス・ケイジ、共演に『ロック・オブ・エイジズ』のラッセル・ブランド、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』のウェンディ・マクレンドン=コービ、『スーパー!』のレイン・ウィルソン。監督は『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』のラリー・チャールズ。

ストーリー
米国コロラド州の片田舎。愛国心溢れる中年男のゲイリー・フォークナー(ニコラス・ケイジ)は、米同時多発テロ事件の首謀者とされるテロリスト、オサマ・ビンラディンの居場所を政府がいつまでも見つけられないことに怒りを募らせていた。
ある時、日課の人工透析中にゲイリーは神から啓示を受ける。「パキスタンに行って、オサマ・ビンラディンを捕まえるのだ!」 アメリカを救えるのは、オレしかいない!使命感と愛国心を燃え立たせ、ゲイリーはビンラディン捕獲作戦を開始する。
まず向かったのはラスベガスのカジノ。目的は資金調達だ。次にサンディエゴへと飛んで渡航手段のヨットを探し、武器には日本刀を調達する…。突飛な行動続きのゲイリーを周囲は心配するが、当の本人はそんなことなどどこ吹く風。
様々な波乱を乗り越えて、ようやく辿り着いたパキスタン。ところが、そこで彼を待ち受けていたのは、意外にも陽気でフレンドリーな現地の人々だった!
見知らぬ土地での異文化交流をついつい楽しんでしまうゲイリー。そうしているうちに、いつしかCIAにも目をつけられてしまって―!?
どうなる、独りぼっちのビンラディン捕獲作戦。政府をも悩ますターゲットを探し出し、自身の信じる〈正義〉を達成できるのか?

『ボラット』の鬼才監督が、全米を騒がせた愛国オヤジの〈実話〉に挑む、笑いと狂気が入り混じる仰天コメディ!…日本刀を振り回し暴走するニコラス・ケイジ(Nicolas Cage、1964~)の熱演は爆笑必至だが、思い込みで突っ走るその姿はいつしか不思議と悲哀を帯び、不条理な現代社会の狂気を浮かび上がらせていく…。

▼予告編