2016年8月12日(金)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、16:10~鑑賞。
作品データ :
原題 X-MEN :APOCALYPSE
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 144分
望まずして強大な力を手に入れてしまったミュータントたちの戦いを描くアクション「X-MEN」シリーズの第6作。ミュータントの始祖である最強キャラ、アポカリプスとX-MENたちとの戦いや、その結成秘話などが綴られる。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のオスカー・アイザックが最強のミュータント、アポカリプスを演じる。監督は、シリーズ第1作『X-メン』(2000年)、第2作『X-MEN 2』(2003年)、第5作『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年)を手掛けたブライアン・シンガー。
ストーリー :
世界最初にして最強のミュータントであるエン・サバー・ヌール/アポカリプス(オスカー・アイザック)は、その強大な能力によって人々から崇拝の対象となり、古代エジプトを支配していた。彼は自分が老いると他のミュータントの体に自分の魂を移して長い間生きながらえてきた。しかし、ヒーリング・ファクターの能力をもつミュータントの体に魂を移す儀式を行なおうとしたところ、彼に反感を持つ者たちの反乱に遭い、4人の従者が命をなげうって彼を守るものの、彼はピラミッドに生き埋めになり、長い間の眠りにつくこととなった。
1983年、1974年(『X-MEN:フューチャー&パスト』)以来ミュータントの存在が公になってからはミュータントを神の再来としてあがめるカルト集団がいくつもでき、そのうちの一つがアポカリプスを目覚めさせる。数千年ぶりに復活し、カイロの下町を歩き回ったアポカリプスは、人類の文明は道を見失っていると感じる。世界を破壊し、再構築するためにまずは天気を操る能力を持ち、窃盗で生き延びてきた少女オロロ・マンロー/ストーム(アレクサンドラ・シップ)の能力を買いリクルートし、その能力を増幅させる(その際、黒かった髪の毛が白色に変化する)。アポカリプスは自身直属の配下「黙示録の四騎士」を再結成すべく、残り3人の実力者のミュータントを探し始める。
東独では、姿かたちを自由自在に変えることができるレイヴン・ダークホルム/ミスティーク(ジェニファー・ローレンス)が、地下で行なわれるファイト・クラブでチャンピオンに君臨する翼が生えたミュータントのエンジェル(ベン・ハーディ)を見つけていた。10連勝した彼のもとに挑戦者として瞬間移動の能力を持つカート・ワグナー/ナイトクローラー(コディ・スミット=マクフィー)が放り込まれる。ナイトクローラーを助け出したミスティークは、闇商人であるキャリバン(トーマス・レマルキス)に偽造パスポートを作ってもらい、ナイトクローラーと共にアメリカに戻る。アポカリプスはミュータントの情報を求めてカイロから東独のキャリバンを訪ね、彼のもとで働くサイロック(オリヴィア・マン)をリクルートする。また、サイロックの手引きによりファイト・クラブから逃げ出したエンジェルを見つけたアポカリプスは、彼もリクルートする。アポカリプスはエンジェルの従来の鳥の持つような有機物の羽を、無機物の金属の羽に変えて能力を強化する。
かつてキューバ危機の際に第三次世界大戦を防ぐために戦ったアレックス・サマーズ/ハボック(ルーカス・ティル)は、弟のスコット・サマーズ/サイクロップス(タイ・シェリダン)が自身と同様に赤い破壊エネルギーであるオプティック・ブラストを放てるようになったことに気づく(なお、ハボックは胸や腕から出すのに対してサイクロップスは目からである)。ハボックはキューバ危機の際に共に戦った仲間であるチャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)が開く恵まれし子らの学園に連れていく。サイクロップスはそこでプロフェッサーXやハンク・マッコイ/ビースト(ニコラス・ホルト)に能力を使いこなすために訓練をしてもらう。またサイクロップスは強力なテレパスであるジーン・グレイ/フェニックス(ソフィー・ターナー)と知り合う。そこにミスティークがナイトクローラーを連れてくる。
一方、アポカリプスの強大な力は世界中に影響を与えており、テレパスであるフェニックスは夜な夜な世界が滅びる悪夢に悩まされていた。プロフェッサーXとハボックは、手掛かりを得るために、かつてキューバ危機の際に共闘したCIAエージェントのモイラ・マクタガート(ローズ・バーン)に協力を求める。
ポーランドでは、エリック・レーンシャー/マグニートー(マイケル・ファスベンダー)が自分の正体を知ったうえで愛してくれる妻と、幼い娘のニーナと共に平和な生活を送っていた。鉄工所で働く彼はある日、事故で死にそうになった同僚を助けるために、その能力を使ってしまった。それを目撃した一部の同僚は、警察に通報し、警察はマグニートーをとらえるために娘のニーナを拘留する。マグニートーが投降しようとしたところ、別れを嫌がるニーナがミュータントの能力を発動させ、鳥たちが一斉に警察に襲いかかる。一人の警察が構えた弓矢を思わず放してしまい、一本の矢がマグニートーの妻とニーナの命を奪ってしまう。激怒したマグニートーは、今や形見となった妻のペンダントで警察を皆殺しにして報復する。アポカリプスはそんな彼を見つけ、マグニートー~ナチスのホロコーストの被害者~にとって忌まわしい場所であるアウシュヴィッツを自身の手で破壊させ、能力の発現を強める。
ミスティークの口からマグニートーに起こった悲劇を知ったプロフェッサーXは、セレブロ(テレパシー増幅装置)を使い、エリックに向かって学園に来るよう語りかける。しかし、プロフェッサーXの強力なテレパスの力こそアポカリプスが欲していたものであり、アポカリプスは逆にマグニートーを経由してプロフェッサーXの頭に入り込む。セレブロで強化されたプロフェッサーXの能力で、アポカリプスは世界中の核兵器を一気に宇宙に放棄させた。次に、テレポート能力で学園に侵入したアポカリプスらは、プロフェッサーXを誘拐する。ハボックはそれを止めようと胸からビームを発射するが、間一髪で間に合わず、向こう側にあった戦闘機ブラック・バードのプロトタイプのエンジンを直撃してしまい、大爆発を引き起こす。そこに偶然、父親がマグニートーであることを知りプロフェッサーXに父親を捜してもらおうとしたピーター・マキシモフ/クイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)が居合わせる。約10年前、父親をペンタゴンから脱獄させたように、その超高速で動ける能力で学園内にいた全生徒を救出する。しかし、ハボック一人は爆発に近かったためクイックシルバーも間に合わずに死亡してしまったことが判明する。
そこにウィリアム・ストライカー大佐(ジョシュ・ヘルマン)率いる部隊が強襲、ビースト、ミスティーク、クイックシルバー、モイラが拉致される。彼らを助け出すために、サイクロップス、フェニックス、ナイトクローラーが 彼らの乗るヘリに乗り移る。そのままアルカリ湖の研究施設に入り込んだサイクロップスらは、フェニックスが研究施設でアダマンチウムを埋め込まれ、洗脳されかけて凶暴状態になったローガン/ウェポンX(ヒュー・ジャックマン)を開放し、兵士を全滅させる。フェニックスはウェポンXに近づき、奪われた記憶の一部を戻す。ウェポンXは雪の積もる森の中へ逃げていった。
アポカリプスの指示のもと、マグニートーはその能力で地軸をずらし、地球の裏側まで貫通するほどのパワーで大規模な破壊活動を行なう。アポカリプスは「地球上のどの人物の頭に入り込め、誰にでもなれる能力」を持つプロフェッサーXの能力を増幅させ、セレブロなしで全世界の人間に宣戦布告を行なう。プロフェッサーXはその間に秘密裏にフェニックスに自身がカイロにいることを伝えた。プロフェッサーXを救うため、アルカリ湖の研究所にあった戦闘機でチームはカイロに向かう。
アポカリプスはまず物体を分子レベルで操る能力で破壊した町から新たなピラミッドを建造し、プロフェッサーXの肉体に魂を移そうとする。チームが到着し、間一髪ナイトクローラーがプロフェッサーXを助け出すが、プロフェッサーXはその儀式の影響により頭髪をすべて失う。また、エンジェルは戦いの最中に死亡。ミスティークとクイックシルバーの説得に遭ったマグニートーは、かつてプロフェッサーXに言われた言葉「まだ君の心は豊かだ、君には善の心が残っている」という言葉を思い出し、アポカリプスに反旗を翻す。彼は自身が裏切ったのはアポカリプスではなく、自分の仲間であるミュータントだったと気づいた。プロフェッサーXがテレパスの能力でアポカリプスを倒そうとし、マグニートーやサイクロップスらが総攻撃を加えるものの、アポカリプスには効かない。そんな中、プロフェッサーXはフェニックスに自身の力を開放するよう訴え、フェニックスは自身に眠るフェニックスフォースを開放する。それによって優勢だったアポカリプスは劣性に追い込まれ、ストームも加わった総攻撃により、自身が今の世界に必要がない運命を悟って消滅した。
サイロックはどこかへ姿を消す。プロフェッサーXはキューバ危機の記憶をモイラに戻し、関係を再構築する。
それから時間が経ち、マグニートーはフェニックスと共に学園を再建する。プロフェッサーXはマグニートーに、学園に留まって一緒に生徒を指導してほしいと願うも、マグニートーはこれを断り学園を去る。クイックシルバーはマグニートーに自分が息子であることをまだ伝えないことにする。
ミスティークとビーストを指導教官に新しく結成された、サイクロップス、フェニックス、ストーム、ナイトクローラー、クイックシルバーらのX-MENは、トレーニングルームで訓練を開始する。そして、トレーニングルームに踏み込んでくるセンチネル(バイオメカニカル・ロボット)らを迎え撃つ彼らを見守るプロフェッサーXではあった…(閉幕)。
▼予告編