2010年9月4日(土)吉祥寺バウスシアター(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-23、JR吉祥寺駅北口徒歩約5分)(cf.
本ブログ〈2016年05月03日〉 )で、14:30~鑑賞。
作品データ :
原題 How to Train Your Dragon 製作年 2010年 製作国 アメリカ 配給 パラマウント 上映時間 98分 『リロ&スティッチ』のディーン・デュボア&クリス・サンダース監督が、クレシッダ・コーウェル(Cressida Cowell、1966~)による同名児童小説を原作とする友情と勇気の感動ファンタジー・アドベンチャー・アニメ。
ドラゴンとバイキングが互いに憎しみ合い終わりのない戦いを繰り広げていた時代を舞台に、傷ついたドラゴンと気弱なバイキングの少年との間に芽生えた奇跡の友情と成長の物語を迫力の3D映像で描き出す 。主人公ヒックの声に『ミリオンダラー・ベイビー』『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』のジェイ・バルチェル。その他の声の出演にジェラルド・バトラー、アメリカ・フェレーラ、ジョナ・ヒルら。
ストーリー :
遠い昔。遥か北の海に浮かぶバーク島と呼ばれる島には、海賊のバイキングが暮らしていた。彼らは長きにわたって自分たちを襲うドラゴンを憎み、村を守るためにドラゴンたちと戦い続けていた。幼い頃からドラゴンを倒すための訓練に励み、ドラゴンを倒して初めて一人前のバイキングと認められるのだった。
ところが、鍛冶屋のゲップのもとで見習い修業中の少年ヒックは、気が優しくて何かと問題を起こす非力な落ちこぼれバイキングだった。村に度々襲来するドラゴンとの戦いではいつも邪魔者扱いされていた。ヒックの父で、一族のリーダーでもあるストイックも、変わり者の息子の扱いに悩んでいた。
ある夜、ドラゴンたちが島に襲来したときにヒックは、体力の劣る自分にだってドラゴン退治ができるのを大人たちに見せたいと、戦いに紛れて自分で作ったドラゴン捕獲のための投擲機
(とうてきき) を外に持ち出した。そして、夜空に、まだ誰もその姿を見たことがないというドラゴン、ナイト・フューリーらしきドラゴンを目にしたとき、投擲機で見事に撃ち落とし、ドラゴンは岬の向こうに落ちていった。だが、それを見た者がおらず、父親のストイックはもちろん誰からも信じてもらえなかった。
翌日、ヒックは撃ち落としたドラゴンを確かめるため、村はずれの岬の周囲を探索することにした。そして、小さな湖のそばで、投擲機から発射された縄に巻かれ傷ついて横たわっているドラゴンのナイト・フューリーを見つけた。ヒックはナイフを取り出し、「僕はバイキングだ!父さんに見せるんだ!」と自分に言い聞かせながら、ドラゴンを殺そうとした。だが、なぜか殺すことができなかった。巻きついた縄をナイフで切り落とすと、ドラゴンはヒックに伸し掛かってきた。殺されるんではと恐怖に怯えるヒックだったが、ドラゴンは彼の顔を見つめると咆哮をあげ、そのまま飛び去ろうとした。
しかし、空から落ちたときに尻尾の先の片方の翼を失っていたドラゴンは飛ぶことができなかった。うまく飛べないドラゴンは、湖の魚を捕まえることもできなかった。それを見て可哀想に思ったヒックは、食料として魚を持参した。
最初は互いに警戒していたが、次第に打ち解け、ヒックと、彼が“トゥース”
(日本語吹き替え版ではトゥースだが、英語版ではToothless=歯無し) と名付けたドラゴンとの距離が次第に縮まっていった。
ヒックは、トゥースが飛べないのは尻尾の翼を失ったからだと考え、トゥースのために手作りの片翼を作ることにした。たくさんの魚をトゥースに食べさせて注意を逸らしながらヒックが片翼を取り付けた途端、トゥースは彼を尻尾に乗せたまま空に飛んだ。初めは、少ししか飛ぶことができなかったが、ヒックは片翼の改良を重ね、トゥースの背中に鞍を取り付け、練習を重ねた。やがて、一緒に自由自在に大空を飛べるようになった。
島では、ドラゴンの棲家
(すみか) を見つけるためストイック率いるバイキングたちが船に乗って出かけており、残された子供たちはゲップを教官に、ドラゴン退治の訓練に励んでいた。ヒックも訓練に参加していたが、最初はへっぴり腰で、彼の憧れの少女、気丈なアスティや他の仲間にバカにされてばかり。
でも、トゥースと親しくなっていったヒックは、ドラゴンの習性や弱点をいろいろと知り、おかげで訓練では徐々に成績が上がり、仲間から一目置かれるようになった。ただ、アスティだけは、急に成績の上がったヒックに不審の目を向けていた。
しばらくしてストイックたちが、ドラゴンの棲家を見つけられずに戻ってきた。気落ちしていたストイックだったが、ゲップからヒックがドラゴン退治の訓練で目覚ましい成績を上げたと聞き、これで息子も一人前のバイキングになれると大喜びした。
ヒックは成績トップとなり、バイキングたちを前に最終試験として実際にドラゴンを殺すところを見せなければならくなった。だが、トゥースと友達になっていたヒックには彼らを殺すことなんて、とてもできなかった。いっそトゥースと一緒に逃げ出そうと家出することにした。身支度をしてトゥースのもとに向かうと、突然アスティが現われた。ヒックの後を付けてきていたのだ。何とか誤魔化そうとするヒックだったが、急に成績が上がった秘密を教えなさいと強引に迫るアスティ。そのときトゥースが、友達をいじめていると思ったのか険しい表情をして二人に近寄ってきた。驚いて逃げ出すアスティだが、トゥースに乗ったヒックが追いかけてきて彼女を捕まえた。そして、怖がらないで乗ってみてとヒックに言われ、仕方なくアスティは恐る恐るトゥースの背中に乗った。空に舞い上がると最初はキャーッと悲鳴を上げたアスティだったが、やがて怖さが消え、彼女もドラゴンは自分たちの敵ではないと思い始めた。
その時、突然、大勢の獲物を抱えたドラゴンたちがヒックとアスティの周りに現れた。急に逃げ出すこともできず、ドラゴンたちの向かう方向に一緒に飛び続けると、ストイックたちが必死に探していたドラゴンの棲家にたどり着いた。
棲家には、巨大なドラゴンがいた。その巨大ドラゴンに食料を差し出すため、ドラゴンたちはバイキング一族の島を襲っていたのだ。巨大ドラゴンは、持参した食料が少なすぎる小さなドラゴンがいたら、そのドラゴンを丸ごと食ってしまう残忍さを持っていた。真実を知ったアスティは島の人たちに話すと言ったが、ヒックはトゥースが殺されるかもしれないから今は秘密にしてくれと彼女に頼んだ。
ヒックは最後の試験に臨むことにした。その場でバイキングたちに、ドラゴンを殺す必要はなく、彼らを誤解していたことを知ってもらおうと考えたのだ。檻から出てきたドラゴンを前にして、ヒックが武器を捨て、手を差し伸べようとする姿にバイキングたちは驚いた。それを見たストイックは、ヒックの行為に怒鳴り声をあげた。その拍子に、ドラゴンが凶暴さに目覚めたかのようにヒックに襲いかかってきた。あわや食い殺されようとした時、ヒックの危機を悟ったのか、トゥースが彼を救おうと飛んできた。
だが、ドラゴンを追い払いヒックを救ったトゥースだったが、まだドラゴンが敵だと思い込んでいるストイックに捕獲されてしまう。ヒックは誤解を解こうとストイックに説明するが全く聞き入れられず、ストイックは「お前はドラゴンに寝返った!」とヒックを裏切り者扱いした。そして、トゥースを鎖でつないでドラゴンの棲家に船を引き連れて向かった。残されたヒックは、アスティと共にトゥースを助けることに決めた。アスティが訓練仲間たちに事情を話すと、彼らも喜んで協力を申し出た。
ドラゴンの棲家に辿り着いたストイックたちは、岩を崩し大きな洞穴の中に押し入った。すると、ヒックが話していた獰猛な巨大ドラゴンが現われた。暴れ狂う巨大ドラゴンに、バイキングたちは全く太刀打ちできず、次々と傷つき、逃げまどうばかり。その時、訓練場のドラゴンに乗ったヒックやアスティたちが空を飛んでやってきた。トゥースの救出とバイキングの加勢に来たのだ。
それを見て、初めて自分が間違っていたことに気づくストイック。アスティたちがドラゴンと共に勇敢に巨大ドラゴンと戦っている最中、ヒックはトゥースの鎖を解きに船に向かった。船は巨大ドラゴンが吐いた炎で火の海と化し海に沈んでいったが、ヒックは水中に潜り必死に鎖を解こうとした。だが、なかなか解けず息が切れて気を失いかけた時、ストイックがヒックを海から引っ張り上げ、自分が飛び込んで鎖を解き放った。
ヒックは自由になったトゥースにまたがり、巨大ドラゴンに立ち向かっていった。トゥースが空高く飛び上がると、巨大ドラゴンも追いかけるように飛び上がった。激しい空中戦が続いたが、最後に巨大ドラゴンが大きく口を開いたとき、口中にトゥースが強烈な炎を噴き放った。トゥースと仲良くなるなかで、ヒックはドラゴンの口の中が炎に弱いことを知っていたのだ。案の定、弱体化した巨大ドラゴンは地上に真っ逆さまに激突し、辺りは猛烈な炎に包まれた。
倒した巨大ドラゴンから飛び去ろうとしたとき、鞍が外れヒックは炎の中に落ちてしまった。それに気づいたトゥースはヒックを助けに炎の中に飛び込んだ。やがて炎が沈静化したが、ヒックの姿はどこにもなかった。死んでしまったのかと悲しみに暮れるストイックだったが、横たわっていたトゥースが折り畳んでいた翼を広げると、その中に傷つき気を失ったヒックがいた。トゥースがヒックを守ったのだ。
そして幾日か経ち、ヒックはバーク島の自分の家で目を覚ました。起き上がろうとして、左足の先が義足になっているのを知った。巨大ドラゴンとの戦いには勝ったが無傷では済まなかったのだ。ヒックが外に出ると、バイキングたちがドラゴンたちと共に仲良く暮らしている姿を目に入った。ヒックたちの活躍によって、バーク島にやっと穏やかな日々が訪れたのだった―。
▼予告編
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