いい人いい人どうでもいい人
昔っから一番アタシがなりたくないタイプ
SとMが表裏一体な様に人から傷つけられたり自分も傷つけたりした人の方が本当の意味で優しいと思うねん
よく思われたいってのは相手に恋したり獲物を狙って餌まき状態の時のみでヨロシイのでは?
実際に付き合いが始まって(恋愛以外でも)素の自分を隠してるのは辛くなるしね
毒吐きまくる人間の方がアタシは信用できてしまうわ
素直な奴っちゃな~てね
それではドM男成仁のお話へ参ります
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成仁はとにかくいい客だった
アタシの誕生日にはエルメスの財布と前から欲しかったヴィトンのドーヴィルをプレゼントしてくれるし仕事で指名する時には必ずデートコース込みでホテルに行く前に高級寿司店やら色んな店で食事をして時には欲しい物を買いに連れていってくれた
アタシの誕生日には新車の原付とエルメスのバッグをプレゼントしてくれた
ある時指名された時、成仁がいつも連れていく高級寿司店でアタシはボソっと漏らした
「あんな。。。アタシ今の部屋引っ越したいねん」
ちょうどケンとのゴタゴタでケンやらヤスヒコやらと過ごした部屋にいるのが嫌やってん
成仁は仕事は不動産だとゆうんだからそれくらいは相談してもいいやろと思っての事やった
もちろん引越しの際にかかる敷金やら何やらの面で優遇してくれるかと思ってたんやけど
「したらいいやん 探したろうか?」
「でもね、あんまりお金無いねん」
「ん~…ほな俺が出したるわ」
ハイ(゜д゜;)?イマナンテイッタノ?
「俺が引越しに必要な金だしたるよ だって引越したいんやろ」
「えっ!?アカンよ そんなんしてもらってもアタシ何もでけんし」
「別に何かしてくれって言うてへんやん」
そんなに簡単に言っていいのか?
そう思ったけど出してくれるっちゅうなら…
「でもさ、アタシ家に人入れるの嫌やし一人の時間が大事やし 多分そんなんしてもらっても家にも入れたりでけへんし… そんなんでいいん?」
↑
予防線張ってみた ほんまはアタシは人が集まる家好きやし一人の時間が長いのは耐えられへんねん w
「別にええよ」
アタシには神がついてるんちゃうか?
そう思えるくらい寛大発言をする男やった
そして部屋探しを始めたわけ
色々探して最後は成仁もついてきて家賃やらの交渉をして決めた新しい部屋は3LDK
今まで1Kに住んでたんだから大分広いわ
その場で手付け金を成仁が出して1週間後までに敷金やら何やらをまとめて払うことに
その帰りにご飯食べながら今度は引越しのお金やら家財道具の話を成仁からはじめた
確かに家財道具は必要
冷蔵庫も部屋に備え付けを使ってたし新しい部屋はエアコンも全部自分で準備しなあかんかった
ベッドも欲しいしせっかくリビングがあるんやからソファーもおきたい
人間の欲っちゅうのは言い出せばキリがないわ
でも予算を考えたら最初は質素に頑張るわと言うと
「それも買うたるわ」
お~いママン やっぱりアタシのとこに神様が来たよ(・ω・)/
必要なお金を納めに行った帰りに家電量販店に行って色々見積もってみた
4部屋分+台所の照明
冷蔵庫・洗濯機・掃除機・大き目のテレビ・エアコン
ここまでは必ず必要な物
それと家具も見に行った
欲張りなもんでこれでは納まるわけもない
実際に成仁が買い揃えてくれたものは…
4部屋分+台所の照明(そのうち2台はシーリングファン付き1台は軽量タイプのシャンデリア)
冷蔵庫(ファミリータイプ・自動製氷)・洗濯機・掃除機・大き目のテレビ・エアコン2台・コンポ・ドライヤー・エスプレッソマシーン・レギュラーコーヒーメーカー・レンジ・炊飯器・DVDレコーダー・空気清浄機
増えてますわな 間違いなく
そんで家具も予定より増えた
革張りのベッド・同じく革張りのソファー・大型のテレビボード・大き目のテーブル×2・ドレッサー・カーペット
なんやかんやで家財道具全て+αが揃ってしまったわ
この時はとにかく感謝しててん それは嘘じゃないねん
いざ引越しって時にアタシを大激怒させる出来事が起こった
荷物の搬入される前日、アタシは新しい部屋で一泊した
そんで昼頃に起きたんだけどいっこうに家具屋さんから連絡が来ない
しびれを切らして家具屋さんに連絡したら
「昨日ご入金いただく予定だったお代金がまだ入ってないんです」
成仁に電話をしたら
「あーすまんすまん 今日の仕事帰りに行っとくわ」
この軽い返事がアタシをキレさせた
帰りにアタシとこにくる様に言って新居から出た
日が暮れて家具屋の領収を持って成仁が現れた
「あのさ、アタシ今日仕事休んで待っててん 昨日お金入れるから今日搬入って話になっててんやろ」
「ごめんて だから今日入れてきたやん」
「今日入れてきたちゃうやん 仕事休んで待ってたアタシの気持ちも考えてや」
「もう終わったコトやししゃあないやん」
こいつ…こうゆう物言いする奴なんや なんかムカツク言い方しよるな…
自分のミスとかには緩い人間やねんな
「で、次はいつ搬入してくれるん?」
「あー聞いてへんわ」
聞いてへんって何? あんたアフォですか?
「聞いてへんってそれ困るやん きちんと日程調整してよ」
「…わかったわ ほな明日家具屋に電話して決めるから」
でもね、そん時すでにもともと住んでた場所を引っ越す期限の1週間前やってんわ
イライラしてるのは成仁にも伝わってたはず
「大丈夫 どないかなるって」
…プッチーン
「アンタの生活はどうでもなるかもしれんけどアタシは何もない部屋に引っ越してどないせえちゅうねん!
アンタが大丈夫ってゆうから任せてたんちゃうの?
きっちりその辺やってくれなアタシどないなると思ってんのよ!
いい加減なことせんとってや!」
初めて成仁にキレてみた
金も出してもうてるのにアタシがキレるのは理不尽っちゃあ理不尽やな
アタシも成仁がキレ返すんちゃうかって思ってた
だけど成仁は「ごめんな ちゃんとするわ」と言ってあやまった
むっちゃ拍子抜けしたわ
と同時に成仁の情けない部分も見えたし嫌な部分もこの日に露呈した
とりあえずその日が初キレの日やった
これからもっとエスカレートしてまうねんけど…
アタシやったら間違いなくこの時点でキレてんのになぁ
それからの成仁はアタシが呼べばすぐに走ってくるアシ男になっていた
そして趣味のコレクションの品でも洋服でもちょっと頼めばすぐに買ってくれる財布男になってもうた
もちろん店での指名も忘れずに
うちの店の子たちも成仁の車で送っていったこともあったりして成仁はアタシ以外にも認知されたアタシの便利男になった
そのうち小柄な成仁にアタシは「なんか頭小さくてラッキョみたいやね」というと最初は嫌がっていたけどそのうち自分から「ほな俺のことラッキョて呼んでよ」と言い出した
アタシは遠慮なく成仁を「ラッキョ」と呼んだし店の子たちも自然と「ラッキョさん」と呼んでいた
そんな状態やったからアタシは暴君化していった
店が終わってから一人で行きつけの店に居てつまらなかったら成仁を呼び出すとか、成仁の奢りで夜中にご飯に連れて行けと頼んだり
全てをアタシの都合で成仁が合わせられない時はキレて暴れたり罵倒したり…
成仁は困りながらもアタシの都合に合わせようと必死やった
そうできる成仁が便利でありながら、きしょいと思ってた
既にその時にはアタシは成仁がどこまで耐えられるのかを知りたい衝動を覚えはじめていた