いよいよ2月に入りました。
そろそろこの手帖にも慣れてきた頃でしょうか?
今日も、引き続き服部みれいさんのインタビューをお送りします。
2015年版の『あたらしい自分になる手帖』最大の目玉!
「今月のワーク」について、お話を伺いました。
***
◎自分と対話するワーク
編集N 2015年版の手帖では、いろいろな部分をリニューアルしているんですが、いちばん大きく変わったのは、毎月のエッセイですね。
服部 そうなんですよね。去年まではわたしのエッセイだけを載せていたんですけど、今回はエッセイの後にみなさんが書き込めるページをつくりました。
編集N ますますワークショップのような内容になりましたね。
服部 はい。前から考えていたんです。本を読んで終わりじゃなくて、読者の方も一緒に本をつくっていくということをやってみたいな、と。だから今回は、わたしが問いかけて、みなさんにその答えを書いていただく形式にしました。
編集N 2015年版の手帖をつくるにあたって、何人かの読者の方に手帖の使い方を見せていただいたんですが、日々の気づきや、自分の内面的な変化を書き込んでいる方が、とても多くて驚きました。それなら、書き込むことを前提とした形式にしてみようかと。
服部 そうなんですよね。実際、このワークはやってみると、とても楽しいと思いますよ!
編集N 手帖の製作中に、服部さんとお話ししながら、自分でもやってみたのがすごく楽しくて。
服部 2月のワーク、「自分ははたしてどうなりたいのか」をやってみたんですよね。
編集N はい。書いてみると、「ああ、自分はこんなことを思っていたんだ」って驚きました。案外、自分は自分のことをわかっていなかったということも発見でした。
服部 具体的にはどこがおもしろかったですか?
編集N まず、質問1の「自分は、本当はなにをしたいのか」という質問に対して「もっと休みたい」って、書いたんです。実際、そういうことをよく言ってしまうんですけど、じゃあ、なぜ休まないのかというのは、考えたことがなかったんです。
服部 ああ、望みを叶えていない理由ですね。
編集N 質問2の、「その願望が実現していないことの裏にどんな本心が隠れているか」に答えたとき、わたしの場合、「恐怖」なんだと気づいたんです。
服部 わー。
編集N やっぱり、「ちゃんとやらないと認められない」という恐れがあって。
服部 Nさん、優等生だもの。
編集N いやいやいや。うまくできないとものすごく落ち込むんですよね。でも、そのわりに、どこか抜けていて。ものすごい勘違いをしていたりとか、ど忘れしたりとか、時間がかかったりとか。そういう自分がイヤで。だから、がんばらなきゃいけないって、ますます思っちゃうんですよね。
服部 なるほどね。でも、それも幻想ですよね。
編集N 案外誰も気にしちゃないという(笑)。
服部 そうそうそう。で、実際に失敗したとしても、まわりの人に助けられるものだし、そのまわりの人自身が、Nさんの失敗をきっかけに、力を発揮できてよかった、という見方もありますよね。それなのに、自分ひとりでがんばってしまう人が多いですよね。
編集N たしかに、仕事で自分がいっぱいいっぱいで、あんまり手が回らないと、他のスタッフの方がフォローしてくれたり、スケジュールどおりに仕上げてくれたりするんですよね。
服部 そう、それそれ! そのスタッフの人も、そこでがんばったことで、実力がついたのかもしれないし。実は、自分がやらないことで、いいことが起こったりするものなんです。
編集N ひとりで全部やることはできないので、いろいろな人に助けてもらうことの連続なんです。なのに、精神的に人にゆだねることが、とても苦手で。
服部 人を信頼してゆだねることが。
編集N ゆだねてしまったら、自分の価値なんてなくなってしまうというのが、たぶんいちばんの恐怖なんだと思います。
服部 なるほどー。じゃあ、質問3の「本心を受け容れて手放すためにできること」には、なにを書いたんですか?
編集N なにも仕事をしない日をつくるとか、仕事以外のことで、なにか習い事をはじめるとか、本当に必要なお金はいくらか考えるとか。実際問題、収入を得なくては、というのもプレッシャーのひとつなので。あとは、専業主婦だった母との関係を見直すとか……。
服部 おお……深いですね。
編集N そんなふうに、よくよく自分をふりかえると、ぼーっとしていたり、趣味に当てたりしている時間もあることに気づきました(笑)。そうやって自然とバランスをとっているのに、そんな自分を受け容れられないから、極端に真面目にやらなきゃ、と思ってしまったんだなあと。
服部 そういう思い込みが外れていったら、どんどん自由になりますよね。Nさんだけじゃなくて、誰しもそういう部分があるんじゃないかな。
編集N わたしと似たようなタイプの方、けっこういる気がします。「◯◯じゃなきゃ」という強迫観念のあるタイプ。
服部 みんなそういう物語を勝手に自分で書いて、そのストーリーどおりに生きているんですよね。苦しいのを味わって楽しむプレイみたいな……。でも、それは幻想だったということに気付いて解放される人が、どんどん出てきていると思いますね。
編集N そこから抜け出さなくてはいけないですね。いやー、自分の話を長々としてしまいましたが、こういうふうに書き出すと意外な発見がある、ということをお伝えしたくて。
服部 不安を感じていることって、だいたいが自分の思い込みだと思うんですが、それに気づくだけでも大きいと思います。
編集N そうやって、一度自分の物語から離れてみるということですね。
服部 手帖に書いた自分を眺めて、「えー? こんなこと怖がっていたんだ」って思うぐらいになれたら、儲けもんですよね。だからこの毎月のワークは、ぜひやってみていただきたいですね。そのテーマをもっと深めたいという人には、おすすめの本も紹介しています。一度読んだことがある本でも、ワークをやってみてから再読すると、あたらしい気づきがあるはずです。
編集N エッセイのページに「今月の全体アファメーション」というコーナーがあるんですが、これもとてもおもしろいな、と思いました。わたし自身がそうなんですが、アファメーションが苦手な人って、頭で考えちゃうんですよね。文章の語尾に気を取られたり……。服部さんが考えたアファメーションを読み上げてみることで、「ああ、現実に起こるように宣言するって、こういうことなんだな」と理解しやすくなりました。
服部 わー、よかったです。
◎1日のテーマを考えて、ふりかえる
編集N 今年から、毎月のエッセイの場所も変えてみたんですよね。
服部 はい。前は、ウィークリーカレンダーの前にコラムを入れていたのを、マンスリーカレンダーの前に移動しました。
編集N まず、月初めに今月のエッセイを読んでワークをやってみて、その後にマンスリーカレンダーに今月のアファメーションを書き、さらにウィークリーカレンダーに毎日のことを書く……という流れができましたよね。
服部 いいですよね! 今月のアファメーションは、自分で考えたアファメーションを書いてもいいですし、全然思いつかない人は、わたしが用意した「今月の全体アファメーション」からぴんと来た言葉を書いてもいいと思います。
編集N そして、ウィークリーには、「今日のテーマ」と「ふりかえり」を書く欄をつくりました。
服部 この「今日のテーマ」と「ふりかえり」が同じ見開きに入っていて、両方を書いて見比べることができるのがいいですよね。
編集N この「テーマ」というのは、ほかの手帖にはない特長ですね。「今日は◯◯を仕上げる」みたいな目標じゃなくて、もうちょっとゆるいイメージですね。
服部 はい。「今日は笑いでいっぱいの日にしよう」とか「今日は静かに過ごそう」とか。その日の根底に流れるベースラインとなる気分を書いたり、感情を書いたりするといいのかな、と思っています。
編集N 去年の手帖インタビューで、服部さんがそういうお話をされていて。2015年版の手帖では、「テーマ」を書く欄を設けよう、ということになりました。
服部 去年のインタビューはアファメーションだったのかもしれませんね(笑)。
編集N 「ふりかえり」も、やってみるとおもしろかったです。
服部 「ふりかえり」には、ぜひ「今日、こんないいことがあった」という気づきを書いていただきたいな、と思います。「これができなかった」という反省ばかりだとつらくなってしまうから、あまり厳しくしないで、加点方式で。
編集N 今回、ウィークリーのデザインを細かく調整して、時間を示す数字を減らしてみました。少しでも文章を書きやすくしたいと思いまして。
服部 スケジュールをメモするだけでなく、自分の内面の気づきなども、自由に書いてもらえるといいですよね。簡単な日記みたいに使ってもいいですし、こころに残った言葉やエピソードを書き留めてもいいですし。
編集N はい。さらに、ワークやウィークリーでは書き足りない方のために、メモ欄を毎月1ページから2ページに拡大しました。
服部 メモの最後には、わたしの「伴走メッセージ」を入れています。
編集N この伴走メッセージ、意外とそのときの心情にフィットした言葉とか、ハッとする言葉が入っていたりして、おもしろいんですよね。
服部 毎月のワークのテーマなども意識しつつ、流れを考えながら入れてみました。いまの自分にあった言葉が見つかることもあるかもしれませんね。そういう偶然も楽しんでいただけたらうれしいです。
***
今日のインタビュー、いかがでしたか?
ちょうど、2月のワークについてのお話が中心だったので、
もうすでにやってみた方、これからやってみようという方、
どちらにも、ご参考になればと思います。
このワークを通じて、ぜひ、ほんとうの自分に出会ってみてくださいね。
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