『犯人に告ぐ』

クローズド・ノートに引き続きもうすぐ映画が公開。

多くのこの作者のファンは、こちらを先に読んでいるだろうから、

「クローズド・ノート」を読んだときにきっと違和感を感じたはず。自分の場合は、

逆で「クローズド・ノート」を先に読んでいたのでこういう作品も書くのかと驚いた。

まったくジャンルの違う作品だ。

ともすれば、リアリティが欠けそうな設定の中、リアリティを感じさせる文章力、

クローズド・ノートでも感じた言葉のセンスは変わらず秀逸。

連続児童殺人事件の犯人「バッドマン」の捜査に行き詰まりを感じた県警は

現役捜査官をテレビに出し、捜査状況を公開、犯人に呼びかけるという荒業にでる。
史上初の劇場型捜査が行われる。

展開が進むたびに、心が熱くなる。警察の張り巡らす罠に果たして犯人は引っかかるのか。

そして、最後の罠が仕掛けられる・・・

「我々はようやくお前を追い詰めた」

「今夜は震えて眠れ」

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