今回のレースは最近にしては珍しくかなり荒れたレースとなった。
大きなクラッシュあり、セーフティーカーは4回も登場した。
予選でPPはルーキーのハミルトン、それに続くのが昨年の
王者でありチームメートのアロンソ。
今までであれば、このマクラーレンの2台とフェラーリの2台が
予選上位4台となるのだが、BMWのハイドフェルドが
マクラーレンとフェラーリの間に割り込んできた。スターティング
グリッドは、ハミルトン、アロンソ、ハイドフェルド、ライコネン、
マッサの順だ。
少し、フェラーリの競争力が落ちてきてるのかなとうっすら感じた予選での走りだった。
レース当日、注目はこれまでデビューから5戦連続表彰台と記録を
更新しているハミルトンがついに優勝するか、はたまたチーム
メートでありながら、王者としてのプライドを見せてアロンソが
勝つのか、あるいはフェラーリの逆襲があるのかといった点だろう。
レーススタート直後、いきなりアロンソがミスをする。
コースアウトしてしまい、ハイドフェルドに抜かれ、アロンソは
3位に転落。
これで、ハミルトンはだいぶ楽になったといえる。抜きにくい
サーキットで自分の後ろを走るハイドフェルドが壁となって
くれるのでひたすら逃げるだけである。
ちなみに、バトンはスタートできずにリタイアとなった。
通常であれば、ハミルトンは逃げられるだけ逃げ、あとはピット
ストップやドライビングでミスをせず走りきるだけで優勝がつかめた
はずだった。
だが、今回のレースはそうはいかなかった・・・
23周目、スパイカーのスーティルがウォールにヒット!破片を
撒き散らしながら止まる。
即座にセーフティーカーがコース上に入った。
今まで築いてきたハミルトンのリードは一瞬でなくなる。
しかし、ハミルトンは再スタートも難なく決めてレースをリードしていく。
だが、この荒れたレースはそれでも終わらない。
中盤、BMWのクビサがトヨタのマシンと接触した影響か、宙に
舞い上がり、そのままウォールにヒット、コックピッド以外が砕け
散り、回転しながら逆方向院吹っ飛んでいった。結局、コックピッドが
横倒しになった状態で止まった。止まった時点では、左リアタイヤ
以外は引きちぎられていた。しかし、コックピッドはほぼ原型を
とどめていたので、命には別状なさそうだなと思った。
コックピッドの頑丈さが近年更に増してる事を実感、感謝しながら
2回目のセーフティーカーがコースインする。
※その後、クビサは足を骨折したという情報が入っている。

2回目のピットインが多くのチームの1回目のルーティンピット
ストップと重なっていたこともあり、各チームピットストップを
行っていく。ここで付け加えておかなくてはいけないのは、この
サーキットはハードタイヤが圧倒的に有利ということだ。だが、
今年からレース中に最低1回ずつは両方のタイヤを装着しなくては
いけない。不利なソフトタイヤをいつ装着するのか、これは
今回のレースでは特に重要な戦略の1つであった。
さらに、セーフティーカーがコースインした後、隊列が整うまでは
ピットでタイヤ交換はできるが、給油はできない。
ここから考えられる最善なソフトタイヤの使い方は、セーフティー
カーが入った直後にピットインし、ソフトタイヤを装着。隊列が
整い、給油が可能となったタイミングで再びピットインし、ハード
タイヤに交換と給油を行う。
これで、両方のタイヤを装着したことになるのだ。
レースは混乱の様相を見せ始める。
アルバースのクラッシュ、リウッツィのクラッシュなどでセーフティー
カーが計4回もコースに入る。
その間、給油禁止時間中に給油を行い、アロンソとロズベルグが
10秒ストップペナルティ、さらにはマッサとフィジケラがピット
出口の信号無視により黒旗(失格)となるペナルティをもらった。
4回目のピットストップを終えた時点で、佐藤琢磨は9位。ポイント
圏内まであと1台。ピットストップ直後なので、前や後ろとの差は
ほとんどない。しかも、3位走行中のバリチェロはピット戦略をどう
考えても間違って、もう一度ピットインする必要があった。つまり、
実質8位。
そこから、トヨタのラルフを追いかけ、ついにかわして7位に順位を
上げる。
その前は、マクラーレンのアロンソだ。ソフトタイヤを残していた
アロンソをハードタイヤの琢磨が追い上げていく。
そして、レース終了間際にアロンソをパスし、6位でレースを終えた。
これで、3ポイントを獲得。合計4ポイントとなった。
優勝は、ハミルトン。
ルーキーがこの荒れたレースを制したのだ。
いろいろなことが起こったレースだったが、ハミルトンの優勝だけは
揺るがないかのように磐石なレース運びをしていた。
改めて、恐ろしいルーキーが登場したものだと思う。
カナダGPを含めて、5週間で4戦とレースが続いていく。
ドライバーも大変だが、トラブルを抱えているチームはほとんど改良、
テストをする時間がなくレースが続くという辛い時期になりそうだ。
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