こんにちは、

漢方養生指導士のヤマシタです。

 

先週は五臓の「脾」についての解説をしました

 

 

 

 

 

 

今日は

「脾」と相生関係、「心」の相克関係にある「肺(はい)」について解説してゆきます。

 

 

相生関係については

こちらのブログで解説しています。

 

 

脾は肺のはたらきを助ける関係でありますが、

脾が弱っていると肺に不調が飛び火することもあります。

 

また心の不調が肺のはたらきを抑制することもあります。

 

 

五臓と六腑を五行の「相生・相克」の力関係の図に当てはめると下の図のようになります。

 

この図はクラシエのHPからお借りしました。

 

 

では今日の本題

「肺」について説明してゆきます。

 

 

 

 

肺は文字のイメージ通り呼吸機能と、

皮膚を担当している臓器です。

 

 

  肺は気をつかさどる

 

肺は全身の気の生成、運行をつかさどります。

 

吸い込んだ清気(天の気)と、

食べ物を脾で消化して作った水穀の精微(地の気)から、

「気」を生成し、全身に分配します。

 

  肺は呼吸をつかさどる

 

肺は呼吸により内外の気を交換します。

 

自然界の新鮮な清気を吸い込み、

体内の汚れた気、濁気を吐き出すことで身体の新陳代謝をはかり、

肺・咽・鼻を清潔に保ちます。

 

肺のはたらきが弱まると咽・呼吸に異常が出てくるほか、

咳・声が小さいなどの症状を引き起こします。

 

  肺は心をたすける

 

 

肺は心を補佐しています。

 

肺は呼吸をすることで清気と濁気を交換し、

全身に清気を含んだ血を送り出しています。

 

全身の血脈をコントロールするのが心のはたらきですが、

肺の気の推動作用がその心の動きを補佐しています。

 

肺の気が充実していると気の巡りや血の循環がうまく行われます。

 

  肺は宣発(せんぱつ)・粛降(しゅくこう)をつかさどる

 

宣発とは、

体の内部から外部・体表へ気と水をゆき渡らせるはたらきのことをいいます。

 

このはたらきが正常であると皮膚にはうるおいやツヤがあります。

汗や濁気を外に排出し外邪(外部からの病気の原因)が侵入することを防ぎます。

 

このはたらきが弱くなると、

 

皮膚の乾燥

汗をかかない

かぜを引きやすい

 

などの症状があらわれます。

 

 

粛降とは、

呼吸によって外から内へ清気をとりこむこと、

水や水穀の精微を下へ降ろすこと、

鼻や咽など呼吸器を清潔に保つことをいいます。

 

このはたらきが正常なときは、

自然界の清気をたくさん吸い込むことができ、

余分な水分を腎(次回解説します)に降ろし尿を生成します。

 

このはたらきが失調すると、

 

呼吸が浅くなる

咳が出る

 

などの症状があらわれます。

 

 

 

 

  肺は水道を通調する

 

肺は水液の運行や排泄を調節する作用があります。

 

宣発によって水や水穀の精微を全身に行き渡らせるほか、

肌のキメを開閉して汗を排出します。

 

また粛降により全身の水を集めて腎に運び尿を生成します。

 

これらの作用を水道通調(すいどうつうちょう)といい、

この作用が弱くなると、

水のめぐりが悪くなり浮腫みなどの症状があらわれます。

 

  肺は鼻に開竅する

 

肺は呼吸の際、鼻より清気と濁気の交換をします。

肺気の作用が正常ならば、鼻の通りもよく嗅覚も敏感です。

 

肺気が弱くなると

 

鼻詰まり

鼻水

嗅覚異常

 

などの症状があらわれます。

 

 

  華は皮毛にあらわれる

 

肺と皮毛は密接な関係にあります。

肺気が正常なとき皮膚は密で産毛に光沢があり、

外邪への抵抗能力も高くなります。

 

外邪に対抗する体表面を防御する気のことを「衛気(えき)」といいます。

 

衛気が弱くなると、

 

かぜ

花粉症

皮膚の乾燥

ひふのかゆみ

 

などの症状があらわれます。

 

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漢方医学について、

なるべく専門用語は使わず、

使っても読んでわかっていただけるように書いている(つもり)です。

 

自分自身がわけわからなくてとっつきにくさを感じていたので。

 

このシリーズ週末にすこしずつしか書いて行けていませんが多少は伝わっているでしょうか?

 

現代の医学では出ている症状で

かかる「科」が違いますよね!

 

東洋医学では全体をみるので、

思いもよらぬ複数の症状が同じ一箇所の原因であったり、

そんなところが面白いと思っています。

 

目の充血と足がつることとかねニコニコ

 

次回は五臓の「腎(じん)」について書いてゆきます。