- 後輩に借りた本を読み終わりました。
「オレたち花のバブル組」池井戸 潤 著(文春文庫)
- 都銀勤務から作家へと転身した作者の、業界経験に基づいたリアリティある小説でした。
隣接業界勤務のため、微妙にわかる話もあったりして、主人公の話を通じて難事案対応の追体験をするような感覚で一気に読み終わりました。
寝る時間を削って、一日で読み終わる本なんて久しぶりです。
タイトルにもなっている「バブル組」は、団塊の世代の下の世代で、大量採用で入社後の出世競走で苦労している世代のようです。僕の勤務する会社でも、明らかにバブル前後入社の世代は人があふれています。
僕は団塊ジュニア世代かつ就職氷河期世代ですので、バブル入社組の下、採用を極限まで絞られた厳しい環境でした。ただ、どの世代・時代で就職しても入社後の仕事が厳しいのは同様です。その中で自分がどこまでがんばれるのかが重要。人生の半分以上を費やす仕事、「バンカーとしてのプライド」と、家族の幸せを守るために理を曲げることを天秤にかける葛藤、それがうまく表現されていて、自分の仕事の経験ともオーバーラップしてなんともいえない気持ちになりました。
銀行員の皆さんはもちろんのこと、サラリーマンならだれでも共感できる部分があると感じました。
是非読んでみてください。
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