3月18日

朝目覚める。
フェアトレードで買ったばかりの肩下げバッグが蟻だらけ!
ベッドの上にはバッグまで、蟻が行列を作っている。
原因は、フィリピンに来る機内で並びの席に座ったおっちゃんのくれたマーガリンのパックがひび割れていて、マーガリンが出ていたせいだろう。
バッグをひっくり返して蟻を吹き飛ばす。
吹きすぎて頬っぺたが痛い。
床は蟻だらけである。

この日は、KOICAのボランティアさんと会う予定だったのが
急に予定が変更になって会えなくなってしまったので
chi-ttanとココナッツパレスに出かけることに。

歩いていこう!と外に出る。
道路を渡っていると、警察なのか、道路整理をしているおっちゃんに話しかけられる。
「どこに行くんだい?」
「ココナッツパレスに。」
「遠いよ!1.5キロ以上はある!ジャパニーズか?タクシー呼ぶか?」
「いえいえ、歩きたいんです。」
「おお、じゃぁ俺のバイクの後ろに乗るか~い?」

この国の人々は、なんとなく、冗談が好きな国民性かもしれないと思い始めた。
ホテルでもボーイさんが
"How are you?"と言って来たので「あなたは?」と聞き返したら、
"fine...but...I am hundsom."と言ってきたり、
フィリピンについてから初対面の人にも結構冗談を言われる。

ようやくココナッツパレスに着いたのだが、高級車が並び、塀が閉まっており、
更にアナウンスのようなもの、子どもの歓声が聞こえる。
嫌な予感…。
ガードマン(以下GM)が近づいてくる。
GM「イエス、マ~ム?」
背の低い私に合わせ、屈んでくれる。
私たち「あの~ココナッツパレス見たいんですけど…」
GM「申し訳ありませんが、招待状をお持ちですか?」
私たち「無いんですが、ガイドブックで100ペソで見れるって見たのですが…」
GM「申し訳ないのですが、今日はアトラクションが行われていて…。来週もう一度来てください」

残念無念!
実は私たちがフィリピンへ行った週は、
キリストが亡くなるというホーリーウィークで、
この後もいくつもの場所や施設への訪問がキャンセルになってしまう。

帰り、暑さでやられたのか、それとも都会の雰囲気にやられたのか
胃痛と膨満感で歩くのも困難になる。
タクシーを捕まえよう!となり、手を挙げる。

私「エドサ駅までいくらですか?」
おっちゃん「200だ」
私「じゃぁ、いいで~す。」

200って!
昨日の半分にも満たない距離だと思うのに…!

協力隊のころの思い出がメキメキ復活。
普通の10倍の金額を言われ、「なんでそんなに高いの?!」と聞いたら
「この前、韓国人はそれだけ払ったぞ。お前ら日本人だから、払えよ。」
ほかの理由ならまだ考える。
「外国人だから」こんなことでは許せない。
たった5円でも喧嘩して、分かり合うまで怒鳴りあった協力隊時代。
それを思い出し、200では納得いかんと体調不良をしばし忘れる。

次のタクシーを捕まえる。
また200ペソ。
また断ったら今度は理由を教えてくれた。
「交通渋滞がひどいから。」

なるほど。
そういえば、さっきフィリピン人も何か憤ってタクシーひとつ流していたけど、
これだったのかもしれない。

次のタクシー。おっちゃんが「150」と言った。
おお!安くなってる!
chi-ttanが私の体調を心配して「任せますよ、150でもいいですよ」と言ってくれる。
心が揺らぐ。
が、口をついて「わかった、サンキュー」と言葉が出て、手がドアを閉めようと動いた。
おっちゃんが聞く。
「なんで乗らないんだい?」
「昨日タユマンまで行ったとき、152だったの。それより近いのに150だから…」
するとおっちゃん笑いながら、「100ならどう?」
私「う~ん、80??」
おっちゃん急に顔を崩して笑いながら「オッケーオッケー」
私「え!オッケー??」
おっちゃん大爆笑で「韓国人かい?」
「日本人です」
「そうかい、ははははは」と豪快に笑う。

その後、ホテルの前の大きな道の向かい側で下ろしてもらったのだが
運転手のおっちゃんは丁寧に、「ホテルはあっち側。でも、こっち側におろしていいかい?」と説明してくれた。
そして最後まで笑ってた。

人と触れ合ったら、その国のことはよく覚えている。
きっとフィリピンもこれからずっと忘れずにいられるだろうな、と感じた2日目。