“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事/小暮 真久
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Table for Two (TFT) という言葉を聞いたことはありますか?
私の勤めている会社では社員食堂のテーブルにとても人目を引くロゴマークが描かれたTFTのプレートが置かれています。
メたボで悩む先進国の人たちのために、会社は社員のために健康面を考慮したメニューでの食事を1食20円上乗せした料金で提供し、そのお金は貧困であえぐ途上国の子供達の給食費として使われます。
たった20円が、アフリカの子供1人の一日分の給食費になるのです。
貧困、戦争、地雷撤去、医療の遅れ、環境破壊、そういった世界に起こっている問題は、いろいろな要因が複雑に絡み合っているために、世界的な視野で対応しないと解決できません。
これまでは “清貧” であるべきという固定観念が強いボランティア活動が、ビジネス戦略を駆使した、“続く支援”でなくてはならないのだと著者は教えてくれます。
支援し続けることが目的ではなく、現地の人たちがいずれ自分達で発展していける知識と地盤をつくっていくことにも力を注いでいます。
この本では、たくさんのビジネスと人をつないで大きなスケールで動き出すボランティア事業 (社会起業) の立ち上げについて、かってエリートビジネスコンサルタントだった著者が、その苦労とtipsを惜しげもなく伝えてくれます。
飛び込み営業から始まった熱意が、企業の社員食堂にとどまらず、病院、官公庁、学校、コンビニにまで支援の波は広がっていきます。 そしてそれは本気の熱意が一人一人に伝わった結果なのです。
時代の動きを感じさせる本です。
国が、政府がといっている間に、自分自身が世界を変えられるんだという勇気を得られる一冊です。